国内外の経済回復に対する期待感から投資家心理が上向き、業績改善が進むとの見方が強い銘柄を中心に買われた。上昇一服後は新規の手掛かりに乏しく、利益確定売りから上げ幅を縮小した。
米国の経済対策による景気浮揚を期待した世界的な株高局面は一段落したもよう。日経平均は今月半ば以降、日替わりで上昇と下落を繰り返しており、「短期筋中心の相場」になっていることがうかがわれる。
昨年10〜12月期の決算発表が本格化しており、「年金資金など中長期運用の機関投資家は、業績を確認する前にあえて売り買いしない」という。個人の短期運用の投資家は限られた資金の出し入れを繰り返すだけで、大規模な資金の出入りがないため、日経平均は2万8000円台でのもちあい状態になっている。
市場からは「日経平均は2万9000円を前に一進一退となっている。指数よりも決算にらみで個別株物色が中心だ。FOMCは無難に通過するとみられ、方向性を変えるような材料にはならないだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反発し、終値は前日比108.51ポイント高の1万6897.27だった。東証株価指数(TOPIX)は反発し、12.07ポイント高の1860.07で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6188億円。売買高は11億5958万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1291と、全体の6割弱を占めた。値下がりは814、変わらずは85だった。