令和になって以来、初めての上昇となった。
日経平均は朝方、前日の米株市場で米中摩擦懸念の後退を背景に主要株価指数が切り返したものの、見送りムードが依然強くマイナス圏で推移した。
米中双方が貿易問題を巡る対立を深めるなか、解決までの道筋は見えていないとして先行きを不安視した中長期の機関投資家や個人投資家が利益確定を目的とした売りを出し、一時100円近く下落する場面もあった。
しかし、後場後半はアジアの株高を受けて投資家心理が改善したことで水準を切り上げた。
中国国家統計局が15日発表した4月の工業生産高や小売売上高はともに市場予想を下回ったが、中国政府が景気対策に力を入れるとの期待から中国・上海株式相場が大きく上昇した。
後場後半は尻上がりに水準を切り上げた。ただし、日経平均の上げ幅は120円強にとどまり、リバウンドを狙った実需の買いは限定的だった。
市場からは「米中貿易問題は大方織り込んだ。海外の投機筋からの買いは活発だったものの、海外の機関投資家の買い注文は目立たなかった。また、主要企業の決算発表が出てPERは12倍割れに低下しており、下げ過ぎの水準だ。米中問題でなお不透明感を残すが、ある程度のリバウンドは期待できる」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は、9.17ポイント高の1544.15だった。
JPX日経インデックス400は反発した。終値は前日比82.22ポイント高の1万3747.56だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆5724億円、売買高は15億2404万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1359銘柄、値下がり716銘柄、変わらず65銘柄。