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【大引け概況】


12日の日経平均株価は小幅に続落し、終値は前日比22円98銭安の3万8797円51銭だった。
 
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前日の米ハイテク株安を受け、朝方は半導体関連中心に売り圧力の強い地合いだった。日経平均は先物主導で下値を探る展開で、前場中盤には500円超の下げで3万8200円台まで下押す場面もあった。しかし、その後は徐々に買い戻しや押し目買いが機能する展開となった。外国為替市場での円安・ドル高を受け、輸出関連銘柄を中心に押し目買いが入った。値がさ株のファストリが大きく上昇したこともあり、日経平均は取引終了直前に上昇に転じる場面があった。
後場は戻り足を鮮明とし、半導体関連の一角などが買い戻され全体相場に浮揚力が働いた。日本時間今晩発表予定の2月の米消費者物価指数(CPI)の結果を見極めたいとの思惑が買い手控え要因となる一方で、売り方もポジションを高めにくく、一部の銘柄はショートカバーで上昇に転じる銘柄も少なくなかった。下げ渋ったとはいえ日経平均はマイナス圏で着地、TOPIXも続落して引けたが、後場に入ってから切り返す銘柄が多く観測され、値上がり数は1000を超え全体の65%を占めた。
 
前日の米株式市場では主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の下げが目立ち、日本株との連動性が高まっているエヌビディアも2%安となった。東京市場では東エレクなどに売りが波及した。日銀は11日、上場投資信託(ETF)の買い入れを見送った。東証株価指数(TOPIX)の11日午前終了時点の下落率はETF買い発動の基準とみられる「2%」を上回っていた。日銀のETF買いという需給の支えがなくなるという懸念も重荷として意識された。
 
日銀の植田和男総裁が12日午前の参院財政金融委員会に出席し、3月の政策修正の可能性に関して肯定する姿勢を示さなかった。同日の東京外国為替市場で円相場は円安方向に振れ、輸出採算の悪化懸念が和らいだことが相場を下支えした。相場の先高観は強く、チャート上では25日移動平均(3万8500円前後)を下値支持とみた個人などからの買いも入った。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は9.59ポイント(0.36%)安の2657.24だった。JPXプライム150指数も続落し、4.34ポイント(0.37%)安の1166.02で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆7860億円、売買高は18億2973万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は529、値上がりは1079、横ばいは48だった。
 
業種別株価指数(33業種)では銀行業、保険業、卸売業などの下落が目立った。上昇はパルプ・紙、ガラス・土石製品、繊維製品など。
 
個別では、レーザーテックが上昇、ディスコ、アドバンテスト、SCREENホールディングス、ソニーGがしっかり、野村マイクロ・サイエンスも買われている。ソシオネクストも高い。ファーストリテイリングが堅調、ダイキン工業も買われた。Fast Fitness Japan、セックがストップ高に買われ、ユーザーローカルも大幅高。バリューコマースも大きく水準を切り上げた。
 
半面、三井E&Sが商い活況ながら株価は下げ止まらず、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが下げ、三菱重工業が安く、三井物産の下げも目立つ。さくらインターネットはストップ安、そーせいグループも急落した。ルネサスエレクトロニクスも安い。ソフトバンクグループ(SBG)やKDDI、中外薬が下落した。