3日の米株式市場は、アップルなど主力IT関連株が売られNYダウが807ドル安と急落。ナスダック指数は5%近い下落となった。これを受けリスクオフ姿勢が強まるなか、この日の東京市場は売り先行でスタート。日経平均株価は朝方、一時360円を超す下落となった。
ただ、下値には買いが入り前場は220円強の下落に値を戻した。上値は重く後場に入り再び売り直された。今晩予定されている米8月雇用統計の結果が注目されているほか、週明け7日は米国市場がレーバーデーの休日となることもあり、いったんポジションを閉じる利益確定売りも出た様子だ。ソフトバンクグループ(SBG)や東エレクなどハイテク・半導体関連株の下落が目立った。
ダウ平均で一時1000ドルを超える下落となった米国株と比べると日経平均の下げは限られた。企業の競争力強化や収益力向上のために、提携、業界再編といった動きが活発になるとの思惑が広がるなか、上昇する銘柄が相場の下値を支えた。ホンダ、トヨタ、スズキ、デンソーといった自動車関連や、千葉銀、ふくおかFG、静岡銀など地銀株への買いが活発だった。
市場関係者は「個人投資家は株価が下押したところで買い、利益を得るパターンを繰り返している」と指摘。この日もこうした個人の買いが支えとなり、米国に比べると相場が底堅くなったとの見方を示した。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反落した。終値は前日比142.83ポイント安の1万4606.53だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、14.64ポイント安の1616.60で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆8713億円と、4日連続で2兆円を下回った。9月に入ってからは一度も2兆円を上回っていない。売買高は10億7480万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1457と、全体の約67%だった。値上がりは617、変わらずは97銘柄だった。