北朝鮮を巡る朝鮮半島情勢の緊迫化が重荷となり大きく売り優勢に傾いた。
北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したと米メディアが8日報じ、これを受け前日の米国株市場でNYダウが11日ぶりに反落、東京市場でも海外ヘッジファンドから株価指数先物にまとまった売りが出て、裁定解消売りを誘発、東証1部は8割あまりの銘柄が下落した。
日経平均の下げ幅は300円を超える場面があった。5月31日以来、2カ月半ぶりの安値を付け、下げ幅は5月18日以来の大きさだった。
ソフトバンクやファストリ、信越化などの値がさ株が大幅安となった。
外国為替市場で円高・ドル安が進んだのも買いを手控えさせる要因だった。取引終了にかけては日銀や一部地方銀行が上場投資信託(ETF)を買い入れているとの観測があり、下げ幅をやや縮小した。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比151.16ポイント安の1万4375.72だった。
東証株価指数(TOPIX)も続落し、17.42ポイント安の1617.90で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆6976億円。売買高は20億6631万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1657に達し、4月12日以来、4カ月ぶりの多さだった。値上がりは287、変わらずは78銘柄だった。
個別では、任天堂が安く、トヨタ自動車が売られ、信越化や村田製、日東電は大幅に下落した。ダイキンと東エレクも売られ、菱地所とファストリは年初来安値を更新した。
アーレスティが急落、横河電機も大きく値を下げた。ニッパツ、DIC、住友大阪セメント下落した。清水建設、日本ペイントホールディングスも安い。
一方、17年4〜6月期の連結純利益が好調だった住友鉱は年初来高値を更新。JFEや新日鉄住金、スズキは上昇した。KLabが買い人気を集めた。ステラ ケミファはストップ高となった。新電元工業も一時値幅制限いっぱいに買われた。
GSIクレオス、タカラトミー、ダイフク、宮地エンジニアリンググループなども上昇した。
東証2部株価指数は前日比11.11ポイント高の6432.08ポイントと3日続伸した。
値上がり銘柄数は128、値下がり銘柄数は333となった。
17年3月期の有価証券報告書に監査法人が限定付き適正とする方針を示したと報じられた東芝は続伸した。
個別では、アジア航測がストップ高。プレミアムウォーターホールディングスは一時ストップ高と値を飛ばした。鈴縫工業、サンコーテクノ、本州化学工業、ニチリンなど18銘柄は年初来高値を更新。
ペッパーフードサービス、青山財産ネットワークス、CKサンエツ、NCS&Aが買われた。
一方、価値開発、ジェイ・エス・ビー、西菱電機、川上塗料など8銘柄が年初来安値を更新。ジャパンエンジンコーポレーション、ウイルコホールディングス、堀田丸正、高田工業所が売られた。