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【大引け概況】

7日の日経平均株価は反発し、前日比382円88銭(1.47%)高の2万6490円53銭で終えた。

 
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6日公表された6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の内容が一段の金融引き締めに積極的な内容ではなく、投資家の安心感につながった。米株価指数先物が日本時間7日の取引で上昇すると、日経平均先物にも短期筋の買いが入り、指数を押し上げた。日経平均の上げ幅は400円を超える場面があった。
 
米連邦準備理事会(FRB)が6日に公表したFOMC要旨は、パウエル議長のこれまでの発言におおむね沿った内容だった。市場の警戒が和らぎ、同日の米株式相場が上昇した。東京株式市場でも朝方から買いが先行した。
 
アジア市況も軟調な出足となると午前中ごろに一時前日終値近辺まで値を戻した。しかし、木原官房副長官が国内での新型コロナ感染拡大を受けた行動制限について否定的な見解を示すと買い戻しが加速。午後はダウ平均先物やアジア市況の上昇転換を追い風に一段と買いが入り、ハイテク・グロース株買いも寄与し、2万6500円を挟んだ展開となった。
 
このところ下げの目立っていた半導体関連に買いが入った。米景気の悪化が懸念されるなか、医薬や通信、食品といったディフェンシブ株が物色された。前日に好決算を発表したイオンは大幅高だった。
 
半面、鉄道や百貨店の下げが目立った。政府が7月前半に予定していた旅行支援策「県民割」の全国拡大を延期する調整に入ったと伝わり、経済再開への期待から買われていた銘柄に売りが出た。国際商品の価格が下がる中で、石油や海運なども下落した。
  
市場では「株価指数が直近で底堅く推移していたことに加え、イオンの増益決算に好反応を示したことも支えとなったようだ」との声が聞かれた。

東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比26.36ポイント(1.42%)高の1882.33だった。
 

東証プライムの売買代金は概算で2兆9922億円。売買高は12億7895万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1380と、全体の75%を占めた。値下がりは403、変わらずは55だった。
 

業種別株価指数(33業種)ではゴム製品、電気機器、食料品などが上昇。石油・石炭製品、空運業、海運業などは下落した。
 
個別では、景気後退懸念を背景に住友鉱山、大平洋金属、大紀アルミニウムなど資源関連が軟調。INPEX、石油資源開発も原油価格の続落を受けて一時大幅に下落したが、午後にプラスに転じた。大阪チタニウムは続急落となった。郵船、商船三井、川崎汽船もやや売り優勢。国内での新型コロナ感染再拡大を受けて政府が「全国旅行支援」を延期する調整に入ったとの報道を受けてJR東海、JAL、OLCが下落。T&Gニーズ、ロイヤルHD、リゾートトラストなどリオープン(経済再開)関連が東証プライム市場の値下がり率上位に並んだ。三越伊勢丹、ENEOSが下落した。ほか、第1四半期個別売上高が計画を下振れたディスコも小幅ながら下落した。
 
一方、KDDIやトヨタ、キッコマン、塩野義も高かった。SHIFT、リクルートHD、ベイカレントのグロース(成長)株が堅調。キーエンス、ファナック、日本電産は大きく上昇。レーザーテック、東エレクなどの半導体関連も総じて買い優勢。花王、塩野義製薬、味の素、ヤクルトなどディフェンシブ銘柄も全般高い。決算が手掛かりとなったイオン、わらべや日洋はそれぞれ急伸。EV充電サービス事業などを手掛けるシンガポール企業に出資したと発表したブイキューブも急伸し、東証プライム市場の値上がり率上位に入った。マニーは国内証券の買い推奨でのカバレッジ開始が好感された。ZHDはヤフーとPayPayのネットショッピング統合報道が手掛かりとなった。