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【大引け概況】
5日の日経平均株価は反落し、前日比182円80銭安の2万9611円57銭で終えた。
 
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今週は日経平均が前日までに900円あまり上昇しており、主力銘柄には利益確定の売りが出た。週末を控えた持ち高調整も出やすかった。
 
前日の米株式市場では、NYダウが下落したものの、ナスダック指数は9日続伸し最高値を更新した。ただ、米長期金利の低下を受け、為替は1ドル=113円60銭前後へ円高が進行した。こうしたなか、日経平均株価は寄り付きこそは値を上げてスタートしたが、買い一巡後はマイナスに転じた。今週に入り日経平均株価が大幅に上昇していることもあり利益確定売りが優勢となった。また、今晩は米10月雇用統計が発表されることから、積極的な売買は手控えられた。
 
自動車や自動車部品の下げも目立った。主要企業の決算発表を受け、資源価格の上昇や半導体など部品の不足が企業業績の回復には足かせとなっているとの見方が強くなっている。今期見通しを上方修正しても市場の高い期待に届かず、売りに押される銘柄も散見された。
 
決算発表を材料にした個別銘柄の売買は活発だった。一方、日本時間5日夜には10月の米雇用統計の発表を控える。市場では米景気の回復度合いを見極めたい投資家も多いとの声があった。
 
市場からは「日経平均3万円近辺は売りが出やすい水準であり、週末要因に米10月雇用統計の発表を控え、動きづらい。来週末にかけて決算ラッシュとなり、目先は引き続き決算にらみの展開となろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反落した。東証株価指数(TOPIX)も反落し、14.14ポイント安の2041.42で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆9916億円。売買高は12億6664万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1591と、全体の7割強を占めた。値上がりは540、変わらずは52だった。
 

業種別株価指数(33業種)は、海運業、鉄鋼、倉庫・運輸関連業、ガラス・土石製品の下落率が大きかった。水産業、金属製品などは上昇。
 
個別銘柄では、テルモとダイキンが下落し、2銘柄で日経平均を63円ほど押し下げた。日本郵船や商船三井、川崎汽船といった海運株が売られたほか、日本製鉄やジェイ エフ イー ホールディングスなど鉄鋼株が軟調。ソフトバンクグループやトヨタ自動車、ホンダ、ダイキン工業、キッコーマン、エムスリーが安い。三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループといった銀行株も値を下げた。
 
 半面、決算が好感されSUMCOが大幅高に買われたほか、レーザーテックや東京エレクトロン、SCREENホールディングスといった半導体関連株が高い。ファストリ、任天堂やソニーグループ、日立製作所が買われ、日本電産やコナミホールディングスが値を上げた。マネックスグループやレノバが急伸した。
 
 
東証2部株価指数は前日比41.13ポイント安の7669.91ポイントと反落した。
出来高2億9790万株。値上がり銘柄数は145、値下がり銘柄数は249となった。
 
個別ではパシフィックネット、情報企画、テクノマセマティカル、キーウェアソリューションズ、パスなど10銘柄が年初来安値を更新。光陽社、コンテック、ジャパンエンジンコーポレーション、日本精鉱、グローバルダイニングは値下がり率上位に売られた。
 
 一方、マーチャント・バンカーズ、ソケッツがストップ高。キョウデン、イクヨ、東急レクリエーションなど4銘柄は年初来高値を更新。鉄人化計画、ぷらっとホーム、JMACS、理経、高砂鐵工が買われた。