世界的な新型コロナウイルス変異種の感染拡大が懸念されたものの、米国内でのワクチン普及による先行き期待から押し目買いが入った。日経平均もここ2日で1200円近く下落していただけに、本日は買い戻しが先行して372円高からスタート。
21日にオランダ半導体製造装置大手ASMLホールディングが好決算を発表し、東京株式市場では東エレクやアドテストといった半導体関連銘柄を押し上げた。日経平均は上げ幅を広げてこの日の高値圏で取引を終えた。
政府は23日にも東京や大阪など4都府県を対象に緊急事態宣言の発出を決める見通し。内需関連銘柄には重荷となった。取引時間中には、スイス金融大手クレディ・スイス・グループが1〜3月期決算を発表し、注目されていた米投資会社との取引に関連した損失規模は「想定の範囲内」との受け止めが多かった。このため日本株への影響は限られた。
市場では「日経平均株価は終値ベースでの2日間の下落幅(1170円強)の6割近くを取り戻す格好となった。21年3月期決算発表が本格化するが、期待先行の面もあり、株価の反応を注視したい」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は4日ぶりに反発。終値は前日比322.50ポイント高の1万7312.46だった。東証株価指数(TOPIX)も4日ぶりに反発し、34.32ポイント高の1922.50で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆2746億円。売買高は10億8355万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1822と、全体の8割強を占めた。値下がりは287、変わらずは82銘柄だった。