前日の米国株市場でNYダウなど主要株指数が揃って下落したことを受け、買い手控えムードが漂うなかスタート。朝方に日経平均は前日終値を上回って推移したものの、その後マイナス圏に沈んだ。しかし、下値を売り込む動きもみられず、前日終値近辺でもみ合う展開を続けた。
米国では米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表とパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の記者会見を控えており、これを見極めたいとの思惑から、売り買いともにポジションを一方向に傾ける動きは限定的だった。上値は重いものの、日経平均2万8000円台前半では押し目買いニーズも強く、大引けはわずかながらプラス圏を維持して着地している。
値上がり銘柄数は1300を上回り、日経平均と比べてTOPIXの上昇率が大きかった。
日本株は米国株などと比べ、PER(株価収益率)など投資指標面での割安感が依然として強く、安値圏では幅広い銘柄に値ごろ感に着目した買いを入りやすかった。
日経平均が2万8500円を割り込むと押し目買いが入りやすいとの声も聞かれた。米議会上院は14日、連邦政府債務の法定上限を2.5兆ドル(約280兆円)引き上げる法案を可決。下院でも可決されたと伝わった。米国債のデフォルトが回避される見通しとなったことも支えだった。
日経平均の上値は限定的だった。前日の米ナスダック総合株価指数が下落した流れを受け、東エレクやアドテストなどの半導体関連銘柄に売りが出た。午前に発表された中国の11月の小売売上高は前年同月比3.9%増と、市場予想を下回ったことも重荷だった。
日経平均株価の高値から安値を引いた値幅は、後場については77円程度にとどまった。
JPX日経インデックス400は反発した。東証株価指数(TOPIX)も反発し、前日比10.29ポイント高の1984.10で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3117億円。売買高は9億9023万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1317と、全体の約6割を占めた。値下がりは750、変わらずは116だった。