米朝首脳会談を通じて朝鮮半島情勢が安定するとの期待から、買い先行で始まると、寄り付き直後には2万3011円57銭と節目の2万3000円を回復する局面もみられた。
海外の商品投資顧問(CTA)やヘッジファンドなどが株価指数先物を通じて買いを入れた
重要イベントに焦点を定めて運用する「イベントドリブン」型の海外投資家が、北朝鮮の非核化を巡る米朝会談での進展を先回りする形で買いを入れた。
1日を通じての上下動は200円強のレンジにとどまったものの、2万2000円台後半のゾーンを何度か往来する不安定な動きを続けた。
ただ、その後は合意内容等を見極めたいとの模様眺めムードが強まり、両首脳が実際に合意文書に署名してから大引けにかけては伸び悩んだ。
合意内容を見極める必要はあるが、リスクオンの流れが強まり、景気敏感セクターへの物色が強まる可能性がありそうだ。今晩の海外市場が好反応を見せてくるようだと、日本株市場への追い風になるため、まずは海外市場の好反応に期待したいところだろう。
JPX日経インデックス400も続伸。終値は63.38ポイント高の1万5848.58だった。東証株価指数(TOPIX)も続伸し、5.98ポイント高の1792.82で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3089億円、売買高は12億3809万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1126と、全体の5割強を占めた。値下がりは858銘柄、変わらずは105銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、陸運業、石油・石炭製品、食料品、サービス業などが上昇。海運業、保険業などが下落。
個別では、日本電産の値上がりが目立った、キーエンも買い優勢。ファストリ、任天堂、ソフトバンク、JT、花王、リクルートホールディングスなども上昇した。
ヨシムラ・フード・ホールディングスが急騰、フリービット、LINEなども値を飛ばした。MonotaROが物色人気、アークスも値を上げた。GMOインターネット、ジャパンディスプレイも高い。
半面、トヨタやソニーは下落。東エレク、SUMCO、信越化学工業も値を下げた。コマツが軟調、TDK、ロームも売りに押された。シーズ・ホールディングスが一時ストップ安となったほか、スクウェア・エニックス・ホールディングス、サンケン電気なども安い。
東証2部株価指数は前日比32.80ポイント高の7417.72ポイントと6日続伸した。
出来高2億0060万株。値上がり銘柄数は260、値下がり銘柄数は172となった。
個別では、ビート・ホールディングス・リミテッドがストップ高。富士古河E&C、日本リーテック、ソルコム、ベネフィット・ワン、三光マーケティングフーズなど21銘柄は年初来高値を更新。省電舎ホールディングス、Casa、コンテック、朝日インテック、富士ピー・エスが買われた。
一方、ブルボン、ボーソー油脂、ササクラ、エノモトが年初来安値を更新。ウイルコホールディングス、ストリーム、高松機械工業、宮入バルブ製作所、川口化学工業が売られた。