下げ幅は3月25日(650円)以来、約4カ月ぶりの大きさで、令和に入り最大となった。約2週ぶりに節目の2万1000円を下回るなど全面安の展開となった。
米国による中国への制裁関税の拡大を嫌気して前日の米国株が下落した流れを受けて、幅広い銘柄が値下がりした。一時1ドル=106円台後半まで円高・ドル安が進むと、円高が海外事業の採算悪化につながる輸出関連株を中心に売りが厚みを増した。
中国・上海などアジア主要市場で株価が軒並み下落したことや、時間外取引での米株先物の軟調も株安要因となった。
TDKや日東電など電子部品株に売りが膨らんだほか、鉄鋼や海運など景気敏感株が売られた。また、13時25分にトヨタが2020年3月期の連結純利益見通しを下方修正したことで反落、これを受けて輸出関連株の売りが加速した。
市場では「短期売買を得意とする海外の投資ファンドが売りを出したが、買い手は少なく、株価が急落した。トランプ表明をきっかけに売り圧力が増幅されたが、米中問題という不透明感が晴れないのはやはりネックだ。短期的な戻りがあるかもしれないが、為替が不安定で下値を探る可能性の方が高いようだ」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は大幅に反落した。終値は前日比286.15ポイント安の1万3663.57だった。東証株価指数(TOPIX)も大幅に反落し、33.89ポイント安の1533.46で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8250億円、15億4404万株だった。値下がり銘柄数は1994、値上がりは129、変わらず26だった。