14日の主要株価指数がそろって下落した前日の米国市場の地合いを引き継ぎ、前場の東京株式市場は売り優勢の展開となった。日本に遅れて始まった香港や上海など中国市場が比較的落ち着いた動きとなったことから、後場は押し目買いや買い戻しが入って日経平均株価は持ち直したが、力強さはなかった。
日銀による上場投資信託(ETF)買い観測も相場を下支えした。
ただ、米中の貿易摩擦や財務省の公文書改ざん問題の深刻化などへの警戒感は根強く、積極的な売買は見送られた。東証1部の売買代金は2兆2350億円と今年最低だった。
日経平均は、テクニカル分析上の下値支持水準とみられている25日移動平均(2万1678円)近辺では、底堅さをみせた。海外のヘッジファンドが株価指数先物の売り持ち高を買い戻したとの見方があった。
JPX日経インデックス400は小幅に上昇した。終値は前日比8.35ポイント高の1万5420.43だった。東証株価指数(TOPIX)も上昇し、0.39ポイント高の1743.60で終えた。
東証1部の売買高は11億7463万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は759、値下がりは1214、変わらずは98銘柄だった。
個別では、ソニーやキーエンス、富士フイルムが上昇した。キリンHDは昨年来高値を更新した。TDKが買い優勢、売買代金断トツの任天堂も高い。enishがストップ高に買われ、ヤーマン、サイバーコムも値を飛ばした。
一方、東レとヤマトHDは下落した。第一生命HDやりそなHDは安かった。コマツが売りに押され、日本電産も軟調。ヴィンクスは朝高後に値を消し5日ぶり反落。アイロムグループが急反落、東京個別指導学院、EIZOも安い。
東証2部株価指数は前日比19.91ポイント高の7407.98ポイントと6日続伸した。
値上がり銘柄数は218、値下がり銘柄数は238となった。
個別では、ファステップス、ベネフィット・ワン、ファーマフーズ、プロパティエージェントなど7銘柄が昨年来高値を更新。オプティマスグループ、インタートレード、野崎印刷紙業、インスペックが買われた。
一方、ジオスターが昨年来安値を更新。Casa、パシフィックネット、セントラル総合開発、フマキラー、アライドテレシスホールディングスが売られた。