前日の米株高や為替の円安・ドル高進行を背景に朝方から買いが先行した。中国株の上昇も重なり、日経平均株価の上げ幅は400円を超えた。
直近の「マド」(24日安値2万1911円42銭−25日高値2万1703円21銭)を埋めた。
中国・上海などアジアの株式相場の上昇が目立ち、東京株式市場でも中国関連株を中心に買い安心感が強まっているという。好業績銘柄への個別物色のほか、株価指数先物に短期目線の海外投資家などから買いが続いていた。
市場からは「売られ過ぎの反動だが、月末のドレッシング(お化粧)買いが入った可能性はある。ただ、週末に米10月雇用統計、来週には米中間選挙を控え、引き続き主要企業の決算を見極める必要もあり、このまま上に行くとは言いにくい」との声が聞かれた。
米中通商摩擦に対する過度な懸念は30日の米株高で後退したとはいえ、11月6日の米中間選挙までは予断を許さない。一時的な反発との見方が強いが、ある市場関係者は「業績に対する今までの悲観論が後退し、相場の流れが変わった可能性がある」と話していた。
日経平均は10月に2199円(9.1%)下げた。下落幅はリーマン・ショック直後の08年10月以来10年ぶり、下落率は16年6月以来2年4カ月ぶりの大きさだった。
JPX日経インデックス400も続伸し、終値は前日比306.35ポイント高の1万4584.09。東証株価指数(TOPIX)は34.66ポイント高の1646.12で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆4851億円。売買高は18億1191万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1654、値下がりは419、変わらずは38だった。