日経平均は前日、昨年10月の高値から同12月の安値の「半値戻し」となっていたため、目標達成感から当面の利益を確定する売りが出やすかった。
米中貿易協議が進展するとの期待感はほぼ株価に織り込まれ、材料出尽くし感から利益確定売りや戻り待ちの売りが広がった。
きょう開幕した中国の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、中国の2019年の経済成長率目標が引き下げられた。上海総合指数や香港・ハンセン指数が弱含む場面では日本株にも売り圧力が強まった。
その後、円伸び悩みなどもあって急速に下げ幅を縮小する場面もあったが、株価指数先物売りを交えて再度軟化し、一時2万1659円04銭(前日比163円00銭安)まで下押した。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。
市場からは「日経平均はきのうまでの2日間で400円超上昇しており、利益確定売りのイメージだ。期末要因から、国内機関投資家の売りが続いているが、それも次第に解消されていくだろう。米中貿易協議への期待はいったん出尽くし感ながら、具体化すれば改めてポジティブな反応になる」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日ぶりに反落した。終値は前日比74.93ポイント安の1万4392.09だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆252億円。売買高は11億642万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1382と、全体の6割超を占めた。値上がりは663、変わらずは87銘柄だった。