前日のNYダウなど主要株価指数が高かったことや、外国為替市場で1ドル=107円台後半の推移と円安に傾いたことで、朝方はリスクを取る動きが優勢だった。
輸出関連株が買われたほか、割安感のある鉄鋼など素材株の上昇が目立った。
トランプ米大統領が中国との貿易協議が想定より早く決着すると発言したことで、米中摩擦に対する警戒感がやや後退、前日の日米首脳会談で、日米貿易協定の締結で合意、自動車への追加関税が当面回避されたこともポジティブに捉えられた。
また、26日は3月と9月期決算銘柄の権利付き最終売買日で、個人投資家の配当取り狙いの買いや株価指数連動ファンドによる配当再投資の買いが見られ相場を押し上げた。
ただ、日経平均は9月に入ってから一本調子で水準を切り上げてきたこともあり、買い一巡後は利益確定の売りが出て伸び悩んだ。中国株が軟化したのを横目に日経平均は下げに転じる場面もあったが、取引終了間際に大口の買いが入り、小幅ながら前日終値を上回っての着地となった
市場では「日米の貿易交渉で協定締結にこぎ着けたことは株価にはプラスだったが、足元での短期的な株価上昇に対する警戒感や、戻り待ちの売りで上値が重かったとみられる」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は反発した。終値は前日比3.19ポイント高の1623.27で、年初来高値を上回る場面があった。JPX日経インデックス400も反発、終値は前日比15.20ポイント高の1万4498.97だった。
大引けで配当の再投資に絡む売買が膨らんだとみられ、東証1部の売買代金は概算で2兆6582億円となった。売買高は14億2707万株だった。値上がり銘柄数は1357、値下がり718、変わらず76だった。