前日の米株式市場では、NYダウが10ドル高と反発。米ADP雇用統計などが堅調だったことを好感する買いが流入した。米長期金利も上昇するなか、為替相場は1ドル=144円台後半へ円安が進行した。こうしたなか、日経平均株価は上昇してスタート。
朝方に一時マイナス圏に転じる場面もあったが、売り一巡後は切り返した。先物を中心に買いが入り、後場には一時200円を超す上昇となり3万3500円台まで値を上げる場面もあった。ただ、今晩は米12月雇用統計が発表されるほか、東京株式市場は明日から3連休となることもあり、引けにかけては持ち高調整の売りに押された。自動車株が値を上げたほか、証券・銀行など金融株が堅調に推移した。
外国為替市場で円安・ドル高が進んだことから投資家心理が上向き、株価指数先物主導で上昇した。ただ、日本時間今晩に発表される12月の米雇用統計を控え、大引けにかけては徐々に利益確定売りが増えて上げ幅を縮めた。
前日発表された堅調な米雇用指標などから早期の利下げ観測がやや後退したことで米長期金利が上昇。円相場は1ドル=144円台後半まで下落し、自動車などの輸出株が買われた。銀行株、不動産株も買われ、日経平均の上げ幅は一時270円を超えた。
朝方には下げに転じる場面もあった。高PER(株価収益率)のハイテク株には相対的な割高感が意識され、半導体関連株など値がさのグロース(成長)株の一角には売りが出て上値を抑えた。
「米長期金利の上昇でバリュー(割安)株を買いたいと考える投資家が増えている。米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が高まっているのも日本企業には追い風だ」と指摘した。
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、終値は14.75ポイント(0.62%)高の2393.54だった。JPXプライム150指数は4営業日ぶりに反発し、1.65ポイント(0.16%)高の1063.01で終えた。