日経平均が7日続伸するのは2022年7月以来で3月9日以来の高値。
気迷いムードのなか朝方は日経平均が高く始まったものの、その後は上値の重い展開となり取引開始後ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。前週末の米国株市場では、複数の経済指標を受けて景気減速とインフレの双方が意識され、NYダウなど主要株価指数が揃って反落、東京株式市場でも目先利益確定の動きが強まった。
しかし、下値では押し目買いが厚く、2万8000円台半ばでもみ合いが続く形となり、後場は再び上昇に転じた。外国為替市場でドル高・円安に振れたことも、輸出株を中心に株価の下支え要因となった。輸出採算の改善期待からトヨタ、ホンダをはじめ自動車株などが買われた。値上がり銘柄数と値下がり銘柄数をみても前引け時点では後者の方が大幅に多かったものの、後場に入って押し目買いの動きが活発化し、大引けでは数が逆転している。
米連邦準備理事会(FRB)が5月も利上げを続けるとの観測を背景にした米長期金利の上昇で外国為替市場では円相場が1ドル=134円台に下落するなど円売り・ドル買いが膨らんだ。
JPモルガン・チェースなど米銀大手の決算が好調だったのを受けて東京市場でも三菱UFJなどの買いに波及した。米景気に対する過度な警戒が和らいだとの見方からファナックなど景気敏感株の一角も上昇した。もっとも、米国では今週も主要企業の決算発表が相次ぐとあって、日経平均の一方的な上値追いにはつながらなかった。前週末に急伸したファストリや、商社株では下げが目立った。
東証株価指数(TOPIX)は7日続伸し、前週末比8.25ポイント(0.41%)高の2026.97で終えた。