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【大引け概況】
28日の日経平均株価は4日続伸し、前日比497円08銭高の2万1916円31銭で終えた。
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前日の欧米株高を受け売り方の買い戻しを絡め上昇基調を強める展開となった。
欧米など主要先進国で経済活動再開への動きが強まり、政府や中央銀行による景気刺激策への期待からこれまで売り込まれていた鉄鋼株が戻り足を強めたほか、メガバンクなど銀行セクターへの買いも続き、全体相場を押し上げた。
国内要因では政府が2020年度第2次補正予算案を決めたことが投資心理の改善を促し、2月27日以来、約3カ月ぶりの高値となった。上げ幅は一時500円を超えた。
 
欧州で経済下支えのための基金を創設する計画が打ち出された。米連邦準備理事会(FRB)が金利を低く抑える方策の検討を始めたと伝わった。欧米で景気刺激策が相次いで議論されていることで経済活動の再開への期待感が高まった。日本政府は一般会計歳出などの「真水」で33兆円を用意して企業支援を進める方針で、投資家の安心感を誘った。
 
これまで売りに回っていた短期筋の買い戻しが急速に入ったことで、市場で節目とされてきた200日移動平均線(2万1655円)を超えてもなお上昇。出遅れ銘柄の物色が強まったほか、新規の買い持ちが始まったとの指摘も市場の一角で聞かれた。
 
中国の全国人民代表大会(全人代)で香港国家安全法の策定方針が採択される見込みとあって米中関係の悪化懸念がくすぶり、午後は上げ幅を縮める場面もあった。
 
JPX日経インデックス400は4日続伸。終値は前日比262.29ポイント高の1万4195.52だった。東証株価指数(TOPIX)も4日続伸で、27.87ポイント高の1577.34で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆3816億円で、3兆円を超えたのは4月30日以来。
金額としては3月27日(3兆9093億円)以来の大きさだった。売買高は20億8753万株。東証1部の値上がり銘柄数は1530と、全体の7割を占めた。値下がりは583、変わらずは53銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)は銀行業、輸送用機器、情報・通信業などが上昇し、鉱業、石油・石炭製品、海運業は下落した。
 
個別では、ファーストリテイリングが大きく上値を伸ばし、ソフトバンクグループも堅調。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが活況高。りそなHDやT&DHDなど金融がそろって上昇した。ソニー、トヨタ自動車、日産自、マツダ、三菱自なども買われた。キーエンスも上値指向を強めている。電通グループが急騰、日本エンタープライズ、リクルートも値を飛ばした。enishは連日のストップ高、ディー・エル・イー、ナルミヤ・インターナショナルも値幅制限上限に買われた。
 
半面、DeNAが大きく下げ、出光興産や国際石開帝石、日揮HDも下落した。任天堂が冴えず、レーザーテックも軟調。SUMCOも小安い。オープンドア、ライクが急落、日本オラクルの下げも目立つ。ワタミが大きく値を下げ、ライドオンエクスプレスホールディングスなども売られた。
 
東証2部株価指数は前日比53.81ポイント高の6182.96ポイントと4日続伸した。
出来高1億3024万株。値上がり銘柄数は210、値下がり銘柄数は224となった。
 
個別では、共和コーポレーションがストップ高。アゼアスは一時ストップ高と値を飛ばした。北海道コカ・コーラボトリング、ベース、木村工機は年初来高値を更新。エヌリンクス、日本精機、Oak キャピタル、YE DIGITAL、ダイトーケミックスが買われた。
 
一方、フレンドリーが年初来安値を更新。セキド、天昇電気工業、エムジーホーム、グローバルダイニング、リバーホールディングスが売られた。