前日の米国株市場が安かったこともあり軟調地合いが想定されたが、粘り腰をみせる展開となった。朝方に日経平均は強含んだものの、その後に軟化、前場に一時100円近く水準を切り下げる場面があった。
日米主要企業の決算発表の本格化を控えて売買を手控える雰囲気も強く、日中の相場は薄商いの中で方向感を欠いた展開となった。
同日は受け渡し日ベースで10連休前の実質的な最終売買日にあたり、持ち高整理の動きが出やすかった。足元で株価が振るわなかった医薬品など内需・ディフェンシブ株が上昇して相場の下支え要因となった。
この日は指数への影響が大きいファーストリテの下げがやや大きかった。日経平均を1銘柄で約40円強押し下げた。さらに、株式先物に投機的な売りも出て午前の日経平均株価はマイナス圏で推移した。
市場からは、ファーストリテは前週末までの上昇ペースが急だったため、「連休前に買い手がいったん利益確定に動いた」とされる。このほか、最近上昇していた輸出関連の一角は売られ、相対的に弱かった内需株が買い戻されるなど、「売り手、買い手ともにポジションを解消する動きが目立ち、大型連休を前に完全に手じまいモードだった」という。
「日経平均は15日の『マド』空け上昇以降、高値圏を保ち、強い動きだ。ただ、大型連休を控え、腰の入った買いは入らず、短期の売り買いが主流だ。明日もこんな感じだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は3日続伸した。終値は前日比38.27ポイント高の1万4424.71だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続伸し、4.35ポイント高の1622.97で終えた。
東証1部の売買代金は概算で1兆9461億円。イースター(復活祭)休暇明け直後とあって海外の市場参加者が少なかったとみられ、節目の2兆円を連日で下回った。売買高は9億9523万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1234、値下がりは779、変わらずは127銘柄だった。