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【大引け概況】

20日の日経平均株価は反発し、終値は前週末比282円30銭(0.73%)高の3万9069円68銭だった。3万9000円台を終値で回復し、4月15日以来約1カ月ぶりの高値をつけた。

 
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きょうは小幅に下落して始まったが、ほどなくプラス圏に浮上。前場に一時3万9400円台前半まで上昇した。前週末に米ナスダック総合株価指数が小幅に下落したことが日本株の重荷となったが、寄り付き後に海外投資家を中心とした先物買いが入り、売り方の買い戻しを誘う形となった。原油先物相場や銅先物相場の上昇を受け、石油関連や非鉄株の上げが目立った。半導体関連の一角は全体相場に連れて朝安後は持ち直し、国内の長期金利が一時11年ぶりの高水準となる0.975%に上昇したことは金融セクターを下支えした。

22日に予定されている米エヌビディアの決算の内容を見極めたいとする投資家は多く、午後は短期筋による利益確定目的の売りが優勢となって日経平均株価は失速したが、米国株の先高期待を支えに3万9000円を上回る価格帯での推移を続けた。
プライム市場の売買代金は4兆円ほどに留まったが、ほぼ7割の銘柄が上昇するしっかりとした地合いとなった。
 
ただ、日銀の金融政策正常化に対する思惑が意識されやすくなっており、国内の長期金利は約11年ぶりの高い水準を付けた。金融政策の観点からは日本株を積極的に買いにくい雰囲気もあり、後場は利益確定売りが日経平均の上値を抑えた。ソフトバンクグループ(SBG)の下落が目立った。
 
イランのライシ大統領らが搭乗したヘリコプターが19日に墜落した事故で、イラン国営メディアは20日、「ライシ大統領の死亡を確認した」と伝えた。きょうの東京株式市場では売り買いとも目立った反応はみられなかった。
 
本日は先物主導の上げで商いは盛り上がりに欠けていたとの声が多い。今週は20日にウォラー米連邦準備理事会(FRB)理事の講演、21日にはウィリアムズ・ニューヨーク連銀総裁の講演など、FRB幹部の発言機会が多く予定されている。米利下げの実施に対して見方が分かれているだけに、今後の金融政策について、どのような見解を示すのか確認したいところだろう。
 

東証株価指数(TOPIX)は3日続伸した。終値は22.42ポイント(0.82%)高の2768.04と、3月29日以来約2カ月ぶりの高値を付けた。JPXプライム150指数は反発し、8.01ポイント(0.66%)高の1216.89で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆1510億円、売買高は18億371万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1142と全体の約7割だった。値下がりは463、横ばいは44だった。
 
 
業種別株価指数(33業種)は石油・石炭製品、鉱業、非鉄金属、鉄鋼が上昇率上位。下落はその他製品、情報・通信業の2業種。
 
個別銘柄では、信越化学工業とソシオネクストが大幅高となり、TOWAが堅調。住友金属鉱山やENEOSホールディングス、北海道電力が上値を追う展開となり、みずほフィナンシャルグループや三井物産、神戸製鋼所が頑強な動き。C&Fロジホールディングスがストップ高に買われ、霞ヶ関キャピタルが急伸し、三井E&SやSUBARU、大成建設が水準を切り上げた。テルモ、TDK、ファナック、NTTデータが上昇した。
 
 半面、ソフトバンクグループと任天堂、ダイキン工業、エーザイが下落したほか、アドバンテストやディスコ、日本マイクロニクスが冴えない展開。能美防災や西本Wismettacホールディングスが売られ、ACCESSとメイコーが大幅安となった。