前日の欧米株市場が全面安商状に売られたことを受け、朝方は安く始まったが、その後は押し目買いでプラス圏に浮上した。米画像処理半導体大手のエヌビディア<NVDA>が引け後の決算発表を好感され時間外で大きく買われたことを受け、東京株式市場でも半導体関連に物色の矛先が向き、とりわけ日経平均寄与度の高い値がさ株の上昇が日経平均を押し上げる格好となった。外国為替市場での円安進行も輸出セクターに追い風となっている。
半導体製造装置のアドテストが急伸し、日経平均を1銘柄で154円押し上げた。
アドテストのほか東エレクやスクリン、信越化など主要な半導体関連株が軒並み高となった。エヌビディアの決算は売上高や見通しが市場予想を上回り、生成人工知能(AI)に使う半導体の引き合いの強さが確認されたとの見方から、東京株式市場でも関連とされる銘柄に物色が向かった。
米債務上限問題を巡る先行きの不透明感は重荷だった。24日の米株式市場でダウ工業株30種平均は255ドル安と4日続落した。米株安の流れを引き継ぎ、日経平均は朝方に下げ幅を100円超に広げる場面があるなど、相場全体の上値を抑える要因となった。
市場では「日経平均株価は高値警戒感があるなか、上値を追う材料にも乏しいことから、もみ合いが続きそうだ」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続落した。終値は前日比6.25ポイント(0.29%)安の2146.15
だった。
東証プライムの売買代金は概算で3兆4686億円。売買高は12億6473万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は726、値下がり銘柄数は1010と値下がりのほうが多かった。変わらずは99銘柄だった。