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【大引け概況】


3日の日経平均株価は4日続伸し、終値は前日比506円07銭高の4万0580円76銭だった。
 
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前日の米株高を受けリスク選好ムードが一段と強まり、日経平均株価は続急伸。取引終盤に4万700円近くまで駆け上がる場面があった。大引けも500円あまりの上昇をみせ4万500円台で着地、直近4営業日で1200円以上も水準を切り上げている。3月22日に付けた最高値(4万0888円43銭)を視野に入れる展開となった。
 
前日の米国株市場では米長期金利の低下を背景にハイテク株中心に買いが続き、ナスダック総合株価指数が最高値を連日更新したほか、S&P500指数も最高値をつけた。
また、外国為替市場では円売りの動きが強まり、1ドル=161円台後半の円安となった。米株高と円安を背景に海外投資家の買いがハイテクセクターに流入し、全体相場を押し上げる格好に。今週末に6月の米雇用統計発表を控え、前場は持ち高調整の売りで伸び悩む場面もあったが、後場に入ると買い直される展開。TOPIXの方はやや動きが鈍く最高値更新はならなかった。
 
東エレクトロンをはじめとする半導体関連や、村田製作所、TDKなど電子部品関連の上昇が日経平均を押し上げた。電子部品関連についてはパソコンやスマートフォンなどのハードに生成人工知能(AI)機能を搭載する技術である「エッジAI」の市場拡大が、積層セラミックコンデンサー(MLCC)などの需要を支えるとの見方が広がっている。
 
市場では「AI開発の進展の恩恵を受ける銘柄として、これまではアドテストなど半導体関連が主役だったが、電子部品にも物色の裾野が広がっている」との声が聞かれた。アナリストによる目標株価の引き上げも伝わるなか、後場になると村田製作所などへの買いが一段と強まった。
 
外国為替市場で円安・ドル高が進んでおり、トヨタは後場に入ると下げ幅を縮小し、ホンダは上昇に転じる場面があった。半面、このところ上昇が目立っていた東京海上など金融株や商社株は利益確定売りが優勢だった。

 
 
 
日経平均株価は、4万円回復後は達成感からいったんは4万円固めの動きが想定されていたが、これといった調整もなく、レンジを上放れてきた。明日は海外勢のフローが限られることから大きなトレンドは出にくいと考えられる。ただし、参加者が限られる薄商いのなか、インデックスに絡んだ商いにより上へのバイアスが強まる可能性もありそうだ。過熱感が警戒されやすいほか、週末には米雇用統計の発表が予定されているため、利食いが入りやすいところだが、押し目狙いのスタンスに向かわせよう。
 
東証株価指数(TOPIX)は4日続伸した。終値は15.56ポイント(0.54%)高の2872.18と、連日で約34年半ぶりの高値を更新した。JPXプライム150指数は4日続伸して11.00ポイント(0.88%)高の1264.60と、連日で算出以来の高値を更新した。
 
東証プライムの売買代金は概算で4兆3443億円、売買高は16億9035万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は980、値下がりは616、横ばいは49だった。
 
業種別株価指数(33業種)は機械、その他金融業、精密機器などが上昇。下落は石油・石炭製品、鉱業、銀行業など。
 
個別では、売買代金トップとなった三菱重工業が8連騰で連日の上場来高値。ディスコも商いを膨らませ大幅高、東京エレクトロン、アドバンテスト、信越化学が値を上げ、ソフトバンクグループも堅調だった。キーエンスが上値を伸ばし、村田製作所も買われた。霞ヶ関キャピタルはストップ高となり、日本冶金工業が急騰。このほか太陽誘電が値を飛ばし、オプトラン、ビジョナル、中外薬なども高い。
 
半面、三菱UFJフィナンシャル・グループ、トヨタ自動車が冴えず、日立製作所も売りに押された。東京海上ホールディングスが軟調、NTTデータグループも下落した。ニデックも安い。日本金銭機械が大幅安となり、松屋の下げも目立った。ギフトホールディングス、双葉電子工業なども下げた。スズキ、ブリヂストン、出光興産が下落した。