9月27日以来、1週間ぶりに心理的節目の2万4000円を下回った。
前日の米国株市場でNYダウが連日の最高値更新となったほか、外国為替市場でドル高・円安が進行、これを受けてきょうの東京市場は、リスクオンの流れが意識されたものの、買い一巡後は上値の重さが表面化した。
それでも個別株の物色意欲旺盛で、前場は値上がり銘柄が値下がりを大きく上回り、後場に入ってからはいったん下げ渋る動きをみせた。
しかし、その後は再び下値を試す展開に。米長期金利の急ピッチな上昇が警戒された。
日米の金利上昇で、資生堂や中外薬などこれまで株価が良好だった銘柄に対し、相対的な割高感が強まると警戒した投資家から利益確定売りが出た。日経平均の続落を受け、日本株の上昇が短期的に一服したとみた海外ヘッジファンドから売りが出たとの観測もあった。
JPX日経インデックス400は続落した。終値は前日比30.81ポイント安の1万5954.66だった。東証株価指数(TOPIX)も続落し、1.54ポイント安の1801.19で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆1077億円。売買高は15億9002万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は800、値上がりは1236、変わらずは74だった。
業種別株価指数(33業種)では、化学、医薬品、その他製品の下落が目立った一方、銀行業、保険業、石油・石炭製品などが上昇した。
個別では、任天堂が安く、ファーストリテイリングも下落した。資生堂やコーセーの下げが目立ったほか、良品計画も大きく売り込まれた。武田薬品工業も安い。東急不動産ホールディングス、KOAが急落、カカクコムも値を下げた。LINE、ピジョンなども下値を探る展開。
半面、ソフトバンクグループが堅調、三菱UFJフィナンシャル・グループなどメガバンクや三菱商事など総合商社も買われ、トヨタ自動車がしっかり、村田製作所も買いが優勢だった。メディカルシステムネットワーク、アイ・エス・ビーが値を飛ばしたほか、ソフトバンク・テクノロジーも物色人気。日立建機、SUBARU、東京個別指導学院も買われた。
東証2部株価指数は前日比29.74ポイント高の7381.34ポイントと反発した。
出来高1億0043万株。値上がり銘柄数は178、値下がり銘柄数は252となった。
個別では、アヲハタ、インテリジェント ウェイブ、南陽、野崎印刷紙業が年初来高値を更新。ピクセラ、ニチリン、日本パワーファスニング、ビート・ホールディングス・リミテッド、相模ゴム工業が買われた。
一方、アスモ、スガイ化学工業、児玉化学工業、昭和ホールディングス、川岸工業など9銘柄が年初来安値を更新。
堺商事、アウンコンサルティング、浜井産業、日本坩堝、コメ兵が売られた。