きょうは主力株が高安まちまちの展開となり、日経平均株価は2万7000円台後半の狭いゾーンでもみ合う展開となった。前週末の米国株市場では11月の米雇用統計が市場予測を上回る強い内容であったことで、インフレ警戒感から一時大きく売られる場面があったものの、その後は持ち直し小幅プラス圏で引けた。米長期金利がいったん上昇したが、その後に水準を切り下げたことが買い安心感につながった。
ただ、日米金利差縮小思惑から外国為替市場では一段とドル安・円高に振れており、きょうの東京株式市場ではこれが上値を重くした。円高・ドル安が進んだことを嫌気しトヨタなど輸出株は軟調だった
日経平均は前週末に大幅安となったことから割安感が強まり、ファストリなどの値がさ株を中心に押し目買いが入った。中国本土の新型コロナウイルスの新規感染者数が減少傾向にあることで、中国・香港株や上海株が上昇したことも指数を支えた。
市場からは「総じて動きがない。材料難だが、米利上げペース鈍化観測にしても先行して織り込んだといえ、よほど想定外のことが起こらないとトレンドは生まれてこないのではないか」との声が聞かれた。また、「2日発表の11月の米雇用統計は米国の景気や物価の先行きを見極めるには決め手に欠け、来週の11月の米消費者物価指数(CPI)や米連邦公開市場委員会(FOMC)まで動きたくないと考える投資家が多かった」と話した。
東証株価指数(TOPIX)は続落し、前週末比6.08ポイント(0.31%)安の1947.90で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆6402億円。売買高は10億6925万株だった。東証プライム市場の値上がり銘柄数は616と、全体の約3割だった。値下がりは1136、変わらずは84だった。