為替の円高進行が嫌気され、手じまい売りが優勢となった。
前場は前日終値を挟みもみ合う場面が続いたが、後場に入るとトランプ米大統領がイランに対する軍事攻撃を一時承認していたとの報道もあって地政学リスクとして意識され、弱含みとなった。
また、為替が1ドル=106円台目前まで円高が進んだことを眺めて先物主導で売りが厚くなり、下値を探る展開だった。
市場では「中東情勢の緊張の高まりが材料となった」とみられている。トランプ米大統領がイラン攻撃を一時承認したとの報道が伝わり、先行きへの不透明感が高まったことで有事の円買いが進んだ。「円高は日本企業の収益を直撃する」の懸念から、幅広く売りが膨らんだ。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前日比129.27ポイント安の1万3770.52だった。東証株価指数(TOPIX)も反落し、14.00ポイント安の1545.90で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆7182億円、売買高は15億3666万株だった。
売買代金は5月28日以来の水準に膨らんだ。英FTSEの指数構成銘柄の資産配分調整(リバランス)に伴い、大引けで機関投資家の取引が膨らんだためで「実質的な売買は低調だった」いう。
東証1部の値下がり銘柄数は1458と、全体の7割近くを占めた。値上がりは619、変わらずは68だった。
業種別株価指数(33業種)は医薬品、建設業、不動産業が下落し、上昇は鉱業、石油・石炭製品、非鉄金属など。