前日の米株式市場は、NYダウとナスダック指数はともに4日続伸し最高値を更新した。半導体関連株などハイテク株が値を上げ相場を押し上げた。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が2%上昇した
米国株が上昇した流れを受け、東京株式市場も値を上げて始まった。半導体関連株などが上昇し、日経平均株価の上げ幅は一時270円を超え、初の4万1000円台に乗せた。
ただ、その後は半導体関連株に売りが膨らみ頭打ちとなるなか、後場に入り一時日経平均株価はマイナス圏に転じた。しかし、下値には買いが入るなど底堅く、売り一巡後は値を戻した。自動車や銀行、商社株などが堅調に推移した。
日本時間22日の外国為替市場で円相場が1ドル=151円86銭と2023年11月以来の円安・ドル高水準を付け、輸出関連株の追い風となった。日銀の金融政策決定会合や米連邦公開委員会(FOMC)を波乱なく通過した安心感も支えに、内需の銀行や不動産株を買う動きもみられた。
日経平均は今週に入り、前日までの3営業日で2100円以上、上昇していた。急ピッチに上昇した後とあって利益確定売りが優勢になる場面もあった。朝方は堅調だった半導体関連株が下落に転じると日経平均も一時は100円あまり下落した。
来週は日経平均の銘柄入れ替えや配当の再投資など、需給イベントが控える。相場全般に大きな影響を及ぼすことはなさそうだが、短期筋の仕掛け的な動きが入りやすいだろう。また、日米の中銀イベントが波乱なく通過したことで、海外投資家による日本株再評価の流れが出てくるのかがポイントだ。日経平均は最高値を更新している一方、東証株価指数(TOPIX)は史上最高値にあと一歩のところまで迫っており、次の視点はTOPIXの最高値更新で、目先はバリュー株優位の展開が想定されるだろう。