前日のNYダウは128ドル安と反落。中国・湖北省での新型肺炎の感染者数が増加したことを受け、楽観論が後退した。これを受けた、この日の東京株式市場も先物などに売りが膨らみ軟調な値動きが続いた。
日本国内でも新型肺炎による死者が初めて確認されたのをはじめ、新型肺炎関連の報道が相次ぎ、経済や企業業績への警戒感から売りが優勢だった。日経平均は朝方に一時200円超安まで下落したが、売り一巡後は個人投資家など国内勢の押し目買いも入って下げ渋った。
東京や神奈川、和歌山などで新たな感染者が発生したことから経済活動への影響も警戒された。後場に入ってからは、週末要因に加え、月曜は米国がプレジデントデーで休場となることもあり様子見姿勢が強まり、小動き状態が続いた。
短期的な下値支持水準とされる25日移動平均を一時割り込んだことで、国内勢の押し目買いが入って下値を支えた。
市場では「中長期志向の機関投資家を中心に新型肺炎の感染拡大による業績悪化への警戒が強くなり、様子見ムードが広がっていた」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は5日続落。終値は前日比93.06ポイント安の1万5271.66だった。東証株価指数(TOPIX)も5日続落し、10.21ポイント安の1702.87で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆4068億円。売買高は13億5175万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1394と、全体の64.5%を占めた。値上がりは674、変わらずは92銘柄だった。