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【大引け概況】


14日の日経平均株価は4営業日ぶりに反落し、終値は前日比260円65銭(0.69%)安の3万7703円32銭だった。
 
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朝方から大きく売り優勢に傾き、日経平均は後場取引中盤に370円近い下げで3万7500円台まで下げる場面もあった。
前日の米国株市場では、この日発表された1月の米消費者物価指数(CPI)が市場コンセンサスを上回る強い内容だったことから、FRBによる早期利下げ観測が後退、米長期金利上昇を背景にハイテク株中心に売られる展開となりNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに比較的大きな下げを余儀なくされた。東京株式市場では前日に日経平均が1000円超の大幅高をみせていただけに、その反動も出やすく、一時は利食い急ぎの動きが表面化しリスクオフ一色となる場面もあった。しかし、円安などを追い風に半導体関連の一角が全体相場に逆行する形で上昇したことで、日経平均も売り一巡後は下げ渋る動きとなった。
 
米労働省が13日発表した1月のCPIは前年同月比の上昇率が3.1%と市場予想の2.9%を上回った。市場では米連邦準備理事会(FRB)の利下げ時期は予想より後ずれするとの見方が強まり、米株式市場で主要3指数がそろって下落。米株安が東京市場でも嫌気され、幅広い銘柄が売られた。
 
市場関係者は、「足元の上昇があまりに急だったので、前日の米株安は利益確定売りのいい理由になった。ただ、上昇に乗り遅れた機関投資家は多く、押し目買いもかなり入った」とみていた。
 
日経平均は前日に節目の3万8000円を回復したこともあり、当然の一服だろう。また、下げの過程で心理的な節目の3万7500円での底堅さが意識されており、押し目買い意欲は強いと感じる投資家もおり、相場の地合いは強いと言えよう。東京株式市場の中長期的な上昇トレンドに変化はないとの見方は不変で、上値余地は依然として大きいとの見方も出ている。目先は短期的な過熱感を冷ましながら、押し目を入れるタイミングを計りたいところだ。
 
 

東証株価指数(TOPIX)は反落し、終値は27.44ポイント(1.05%)安の2584.59だった。JPXプライム150指数も反落し、10.14ポイント(0.87%)安の1152.03で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で5兆1900億円、売買高は19億898万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は324。値上がりは1319、横ばいは14だった。
 
業種別株価指数(33業種)はパルプ・紙、鉄鋼、不動産業、保険業の下落率が大きかった。上昇は海運業、その他製品など。
 
個別では、ソフトバンクグループが利食われ、トヨタ自動車も下値を探った。東京エレクトロンも後場に入って売り優勢となりマイナス圏で引けた。日本製鉄が安く、JTも軟調。SMCの下げが目立ち、日立、ソフトバンクG、トヨタ、リクルート、東京海上ホールディングスも下落。ダイキン工業も水準を切り下げた。恵和は一時ストップ安に売り込まれ、ナブテスコ、ラクス、メルカリなども大幅安となった。
 
半面、売買代金トップのレーザーテックが堅調、SCREENホールディングス、アドバンテスト、ソシオネクストなど半導体主力株が買いを集めた。川崎汽船、日本郵船など海運が高く、ファーストリテイリングも値を上げた。さくらインターネットが値幅制限いっぱいに買われる人気。このほか、タツモ、イトーキ、東和薬品、リンクアンドモチベーション、セグエグループ、ファインデックス、メドピアなどストップ高が相次いだ。