東証株価指数(TOPIX)は17.71ポイント高の1406.68と、ともに3営業日ぶりに反発した。
9日、NYダウ工業株30種平均が過去最大の下げ幅となる2000ドル安を記録する暴落に見舞われた。東京株式市場もろうばいする投資家からの売りを浴び、寄り付きから約40分で一時800円超安となり、心理的な節目となる1万9000円を下回る場面があった。
しかし、トランプ米大統領が経済対策の策定を示唆し、安倍晋三首相も「各国当局、日銀とも連携を密にする」と発言。新型コロナウイルスによる景気悪化に歯止めをかける協調姿勢が示され、市場の不安心理がいったん和らいだ。その後は米国や国内の経済政策への期待が次第に高まって上昇に転じた。証券や不動産を中心に多くの銘柄が上昇した。
市場からは「下ヒゲの長い陽線を付け、これだけを見るといったん底入れの格好となる。大きく値下がりしただけに戻るとは思うが、新型コロナウイルスの感染拡大という元凶は何ら解消していない。
メジャーSQ(特別清算指数)の算出を控え、思惑的な売買に上下動があるかもしれない」との声が聞かれた。
東証1部の出来高は25億7037万株、売買代金は3兆8120億円。騰落銘柄数は値上がり1645銘柄、値下がり477銘柄、変わらず42銘柄