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【大引け概況】

24日の日経平均株価は大幅に4日続落し、前日比590円40銭安の2万8405円52銭で終えた。2月4日(2万8341円)以来、約1カ月半ぶりの安値水準だった。
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前場から全面安となり、後場も下値模索の展開が続いた。欧州中心に新型コロナウイルスの感染が再拡大。ワクチン接種による感染収束・経済活動正常化というシナリオに遅れが生じる可能性が意識され、「海外勢中心に機関投資家が、最近値上がりしていた景気敏感株に利益確定売りを出したようだ」という。
 
欧州などで感染力が強いとされる変異ウイルスを含めた新型コロナウイルスの感染が広がっており、ドイツやフランスなど行動規制の再強化に踏み切る国が出ている。世界経済の回復に不透明感が広がった。景気敏感株を中心に売りが膨らみ、下げ幅は一時600円を超えた。アジアの主要株式相場も下落し、日経平均は連れ安する形で下げ幅を広げた。
 
年度末に向けた売買はおおむね終了しているとみられ、新規での買いが入りにくいことも株価を下押しした。機関投資家などはすでに年度末の持ち高を固めているようで、値下がりした場面でも買いを入れにくかったようだ。
 
日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れ対象について、東証株価指数(TOPIX)連動型のみにすると決めたことの影響が続いているとみる市場参加者も多かった。
TOPIX連動型のみの買い入れは4月以降になるとはいえ、市場からは「今後、日銀による日経平均型の購入がなくなることから、日経平均が弱含むと売りが広がりやすくなる」との声が聞かれた。ファストリやソフトバンクG、ダイキンなどの値がさ株が日経平均のマイナス寄与度ランキングの上位に入った。
 
JPX日経インデックス400は3日続落。終値は前日比363.70ポイント(2.05%)安の1万7382.60だった。東証株価指数(TOPIX)も3日続落し、42.90ポイント(2.18%)安の1928.58で終えた。業種別TOPIXでは全ての業種が下落した。
 
東証1部の売買代金は概算で3兆2154億円。売買高は15億9135万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は2026と、9割を超える銘柄が下げた。値上がりは139、変わらずは28だった。
 
 

業種別株価指数は33業種すべて下落し、空運業、鉱業、海運業、鉄鋼、銀行業、非鉄金属の下落率が大きかった。
 
個別では、ユニチカが9%超の大幅安。三菱UFJ、三井住友、ふくおかFG、千葉銀、あおぞら銀など銀行株の一角も売られた。マネックスGも値を下げた。ソフトバンクG、ファーストリテが売られ、武田、資生堂、JR東海が続落し、JAL、ANAHDは下げがきつかった。任天堂は軟調。JFE、住友鉱、国際帝石、郵船、ヨタ、ソニーも下落した。
 
半面、ニコンが大幅高。東エレク、レーザーテックが大きく値を上げ、SUMCOは強含み。いすゞ、東京海上、イオン、スクリン、AGCなどが上げた。
 
東証2部株価指数は前日比104.38ポイント安の7437.22ポイントと続落した。
出来高1億6048万株。値上がり銘柄数は67、値下がり銘柄数は370となった。
 
個別では、ウェルス・マネジメント、ユニバンス、リミックスポイント、理経、赤阪鐵工所は値下がり率上位に売られた。
 
一方、松尾電機が一時ストップ高と値を飛ばした。日本フェンオール、グローバルダイニング、中央魚類は昨年来高値を更新。さいか屋、東京ラヂエーター製造、日住サービス、平和紙業、TVEが買われた。