前日の米国株市場で主要株価指数が高安まちまちであったことを受け、方向感が見えにくい地合いだったが、外国為替市場で1ドル=108円台後半に円安方向に振れたことから主力株中心に買い戻される展開となった。電気機器株をけん引役に日経平均の上げ幅は一時170円を超えた。
朝方発表の6月の鉱工業生産指数の結果がさえず、一部の投資家の間に日銀がきょうまで開いた金融政策決定会合で緩和色を強めるとの思惑が広がった。
ただ、前場終了後に発表された決定会合の結果は現状維持で、政策面ではほぼゼロ回答であったことから、後場は伸び悩んだ。
欧米の中銀に比べて緩和姿勢が弱いとの見方から外国為替市場で円が上昇に転じたことも、相場の重荷となった。
市場からは「日銀決定会合後にやや円高に動き、先物にも売りが出たが、結果的に上ヒゲの長い日足を形成し、改めて上値の重さが感じられる。FOMC(米連邦公開市場委員会)や米中貿易協議(いずれも30−31日開催)を控え、あすは決算発表の前半ピークで、一つ一つこなしていくしかない」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は3日ぶりに反発、7.01ポイント高の1575.58で終えた。JPX日経インデックス400も3日ぶり反発した。終値は61.27ポイント高の1万4002.01だった。
東証1部の売買代金は概算で2兆850億円。売買高は11億4041万株だった。値上がり銘柄数は1527、値下がりは533、変わらずは88銘柄だった。