前日のNYダウは、今晩発表の米6月消費者物価指数(CPI)を警戒する売りが膨らみ、192ドル安と3日続落した。ただ、この日の日経平均株価は前日に475円安の大幅安となった反動もあり、自律反発を狙った買いが流入した。日経平均は前場に一時200円を超す上昇となる場面があった。ただ、米6月CPIの発表を前に様子見姿勢が強まり、後場は一進一退で方向感に欠ける展開となった。
日経平均は午前に上げ幅を広げた。空運や百貨店などの新型コロナウイルス禍の後のリオープン(経済再開)関連に打診買いが入った。足元の感染再拡大は気掛かりだが、政府は感染対策と経済再開を両立するとの見方が物色につながった。
買い一巡後は伸び悩んだ。日本時間13日夜に6月の米CPIが発表される。ダウ・ジョーンズ通信がまとめた市場予想は前年同月と比べて8.8%の上昇で、前月(8.6%上昇)から伸びが加速する見通しだ。
「高いインフレが金融引き締めを加速し、株式相場を下押しするとの見方が強い」といい、持ち高を調整する売りが出た。
取引時間中の値幅は153円97銭にとどまり、6月8日(144円51銭)以来約1カ月ぶりの小ささだった。
市場からは「海外オーダーに目立ったものはなく、米CPIを前に様子見だ。結果をみてから、センチメントがどう変化するかが注目されるが、当面は日米決算にらみで個別株中心の展開になろう」との声が聞かれた。