きょうは、前週末の米国株市場でハイテク株に買い戻しの動きが見られたことや、外国為替市場で一時135円台まで円安が進んだことで、取引開始直後に日経平均は反発をみせた。しかし、買いが一巡すると利益確定の売りがかさむ状況となり、日経平均は下値模索の展開に。FRBによる金融引き締め強化の動きを背景に米国ではリセッションへの懸念が高まっており、東京株式市場でも半導体関連などへの実需の売りが活発化している。
日経平均は前引け時点で430円近い下げをみせ、2万5500円台前半まで水準を切り下げた。個別でも前引けはプライム市場全体の85%にあたる銘柄が下落する売り圧力の強い地合いとなったが、後場に入ると先物主導で次第に下げ渋る展開となった。結局190円あまりの下落で取引を終了している。
世界景気の減速に伴い需要が減るとの見方から原油先物相場が下落。収益改善期待が後退し、INPEXや出光興産など原油や石油関連株が大きく下げた。東エレクや信越化などの指数寄与度の高い半導体関連株の下落も目立った。
日経平均は前週に1800円超下げたため、朝方は自律反発狙いの買いが優勢となる場面があった。円安を材料に自動車株の一角が上げ、日経平均は一時200円近く上げたが、勢いは続かなかった。20日は米市場が休場になるため、買いを手控えるムードもあった。
市場関係者は、「今週はFRB高官たちが発言する場が多く、金融引き締めに積極的なタカ派姿勢を示す可能性があり、市場の警戒が続いている」とみていた。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前週末比16.96ポイント(0.92%)安の1818.94だった。