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【大引け概況】
14日の日経平均株価は反落し、前日比207円85銭(0.73%)安の2万8432円64銭で終えた。

 
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新型コロナウイルスの変異型「オミクロン型」への警戒が再び意識され、欧米の株式相場が下落した流れから東京株式市場も売りが先行した。下げ幅は300円を超える場面があった。半面、米連邦公開市場委員会(FOMC)通過後の上昇をにらんだ押し目買いが入って午前には小幅な上昇に転じる場面もあった。
 
英国でオミクロン型の感染者が初めて死亡したことを受け、感染拡大への警戒感が強まった。東京株式市場でも空運や鉄道などリオープン銘柄への売りが目立った。業種別は保険セクターが買いを集め全体指数を下支えしたが、半導体製造装置の主力株が下落したことで地合いが悪化した。
 
また、岸田文雄首相は14日の衆院予算委員会で、企業の自社株買いに関連してガイドラインを作る可能性に言及したと伝わり、短期筋の仕掛け売りが出たとの見方も出ていた。一巡後は下げ渋ったが、戻りは限定された。14日からFOMCが開催される。米国時間15日午後に公表される決定内容やパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の会見での発言によっては通過後の相場が大きく動く可能性もあり、様子見ムードも強かった。
 
市場では「日銀が上場投資信託(ETF)の買い入れ方針を修正した今、日本株買いの最大の主体は事業会社の自社株買いで、需給が悪化する懸念がある」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400は反落した。東証株価指数(TOPIX)は反落し、4.32ポイント安の1973.81で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆3251億円。売買高は9億8594万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1317と、全体の約6割を占めた。値上がりは766、変わらずは100銘柄だった。
 

業種別株価指数(全33業種)では、空運業、サービス業、陸運業の下落が目立った。上昇は保険業、医薬品、電気・ガス業など。
 
 
個別では、売買代金で断トツとなったレーザーテックが1000円を超える下落となったほか、エムスリー、東京エレクトロンも値を下げた。リクルートホールディングス、日立製作所が軟調、ファーストリテイリングも下落した。日本航空、ANAホールディングスなど空運株の下げも目立つ。広済堂ホールディングスが急落、メドピア、gumiなども大きく水準を切り下げた。
 
半面、トヨタ自動車が堅調だったほか、三井ハイテックも上値追い継続。村田製作所が上昇したほか、東京海上ホールディングスも買いを集めた。エイチ・アイ・エスも高い。Hameeが急騰、シンシア、トビラシステムズ、井筒屋なども値を飛ばした。日本ハウスホールディングス、モロゾフなども買われた。
 
東証2部株価指数は前日比48.16ポイント安の7450.01ポイントと反落した。
出来高2億9965万株。値上がり銘柄数は121、値下がり銘柄数は284となった。
 
個別では、三井金属エンジニアリング、コーアツ工業、パシフィックネット、アゼアス、フライトホールディングスなど31銘柄が年初来安値を更新。アートスパークホールディングス、理研コランダム、川上塗料、Abalance、ウェルス・マネジメントが売られた。
 
一方、東京ソワールがストップ高。さくらケーシーエスは一時ストップ高と値を飛ばした。日本伸銅、中西製作所、日本パワーファスニングなど4銘柄は年初来高値を更新。フレンドリー、エヌリンクス、栗林商船、光陽社、パーカーコーポレーションが買われた。