前週末にトランプ米大統領が米中貿易協議について「合意する用意はできていない」と発言し、米国株が下落した。この流れが続き「米中摩擦への警戒感が相場を押し下げる材料となった」という。
また、リスク回避のため米債券が買われ、米長期金利が低下。日米金利差縮小の思惑から円高が進み、日本株にマイナスとなった。さらに、香港では抗議デモの影響により香港株が大幅安となった。アジア株が軒並み安くなる中で、日本株も積極的な買いは手控えられた。
日経平均は下げ幅を一時300円超に広げた。香港では抗議活動の影響で12日夕から香港国際空港で全便が欠航、13日も多くの欠航便が出た。アルゼンチンでは大統領予備選挙の結果、左派ポピュリスト候補が勝利し株式や通貨ペソが急落。地政学リスクの高まりから、外国為替市場で円相場が1ドル=105円台前半まで上昇したことも相場の重荷となった。
一方、日銀のETF(上場投資信託)買い期待も相場を支えた。また、2万0300円台では、個人投資家などが押し目買いを入れたとみられている。午後は「決算発表に絡んだ売買が一巡し、商いのペースが鈍った」といい、日経平均は2万0400円台で小動きとなった。
市場からは「米中問題をはじめ外部要因が不透明ななか、下げてはいるが、割と持ちこたえている。いったん織り込んだ格好だ。ただ、各移動平均が上から降ってくるだけに上値は重いだろう」との声が聞かれた。
JPX日経インデックス400は反落し、終値は前週末比155.41ポイント安の1万3259.32だった。東証株価指数(TOPIX)は反落し、17.27ポイント安の1486.57で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆1822億円。2兆円を超えたのは10営業日連続となった。売買高は12億8249万株。東証1部の値下がり銘柄数は1655と、全体の77%を占めた。値上がりは444、変わらずは50だった。