きょうの東京株式市場は前日の下げの反動で、主力株を中心に買い戻す動きが活発化した。前日発表された3月の米消費者物価指数(CPI)はコア指数の伸び率が鈍化したことで、過度なインフレ警戒感が後退、米長期金利が低下し好感された。前日に先物主導で空売りを呼び込んでいたことで、そのショートカバーが全体相場の上昇に寄与した。
また、中国では新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかり、一部地域でロックダウンが緩和されたことも市場のセンチメント改善に貢献したようだ。アジア株市場や米株価指数先物が強い動きを示したことも、買い戻しを助長する形となった。
生産活動や中国の消費を下押しするとの懸念が和らぎ、前日まで下げが大きかった海運や機械などの主力株が買われた。
米株価指数先物が日本時間13日の取引で堅調に推移し、日経平均先物にも短期筋の買いが入った。アジア株式市場で主要な指数が総じて上昇したのも日本株の買い安心感につながり、日経平均は午後に上げ幅を広げた。
市場からは「グロース株がかなり戻している。短期筋の買い戻しとみられ、個人投資家の反発狙いの買いも入っているようだ。ただ、イースター(復活祭、4月17日)を控え、腰の据わったマネーは入りにくい」(外資系証券)との声が聞かれた。