前日のNYダウ工業株30種平均が800ドル安となり、債券市場で米10年債利回りが2年債利回りを下回る「逆イールド」の状態になったことが投資家心理を悪化させ、主要指数が大幅に下落した。この流れを受け、日経平均は下落して寄り付いた。
為替が1ドル=105円台後半と円高基調で推移したことで、半導体関連など景気敏感株に加えて景気変動に影響を受けにくいとされるディフェンシブ銘柄にも売りが出た。一時400円超まで下げ幅を拡大した。その後は下げ渋り、2万0400円台まで値を戻して取引を終えた。
売り一巡後は下げ幅を縮小した。節目の2万円近辺を押し目買いの水準とみる国内勢から買いが入った。円相場の上昇が限られたのも支えになった。日銀の上場投資信託(ETF)買い入れ期待も売り方の買い戻しを誘った。
懸念されていた日経平均の2万円割れには至らなかった。「売り一巡後は翌日の米国市場の動きを見極めようとするムードが強まった」ためで、売買代金も大きくは膨らまなかった。ただ、香港のデモ拡大など世界経済の懸念材料は多く、「米株が一段安となれば2万円割れが現実味を帯びてくる」と警戒する声も出た。
JPX日経インデックス400は反落。終値は前日比135.84ポイント安の1万3234.28だった。東証株価指数(TOPIX)は反落し、15.65ポイント安の1483.85で終えた。1月4日に付けた年初来安値(1471.16)を下回る場面があった。
東証1部の売買代金は概算1兆9862億円と2兆円を下回った。月遅れ盆の休暇に入る市場参加者が多く、商いは薄かった。売買高は11億3861万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1812、値上がりは272、変わらずは65銘柄だった。