前日のFOMCの結果を受けた米株高が追い風となった。FOMCではFRBが2023年末までゼロ金利政策を維持する方針を表明したことで買い安心感が浮上、米国株市場ではNYダウが最高値を更新し初めて3万3000ドル台に乗せた。
東京株式市場でもこの流れを引き継ぎ、主力株中心に買いを集め日経平均は大きく上値を追う形となった。
寄り付きに3万円大台を回復した後も、一貫して上げ幅を広げ、前場中ごろには570円強の上昇で3万500円近くまで急伸する場面があった。後場寄りに大口の売りが出て日経平均は大きく上げ幅を縮小したものの、銀行や証券、自動車株などが買われ全体を支えた。終値で3万円大台を回復し約1カ月ぶりの高値をつけている。
ただ、午後に日経平均は伸び悩んだ。日本経済新聞電子版が18日昼、日銀が19日まで開く金融政策決定会合で長期金利の許容変動幅を「現状より若干広げ、プラスマイナス0.25%程度とする方向」と報じた。国内金利の上昇を容認するとの受け止めから、円相場が対ドルで上昇し、株価の重荷となった。市場では「報道をきっかけに利益確定売りが出た」との指摘があった。
市場では「最近の相場は、株価が上昇すると利益確定売りが出やすい傾向がある。2022年3月期の企業業績見通しが明らかになる5月ごろまでは、一段高とはなりづらい」との声が聞かれた。
東証株価指数(TOPIX)は8日続伸し、終値は前日比24.48ポイント高の2008.51と、1991年4月18日以来およそ30年ぶりの高値を付けた。JPX日経インデックス400も8日続伸。終値は前日比226.46ポイント高の1万8118.50だった。
東証1部の売買代金は概算で3兆3544億円。売買高は15億9934万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1444と7割近くを占めた。値下がりは654、変わらずは97だった。