朝方は、前週末4日の米国株高を受けて小高く始まったが、買い一巡後はドル安・円高が重しとなり、下げに転じた。
円相場が1ドル=108円台後半と2日夕に比べて1円程度上昇する場面があった。
大型株中心に売りに押され気味となったが、決算発表シーズンのため様子見姿勢が強く、相場全体の動きは鈍かった。貿易摩擦を巡る米国と中国の交渉が長期化するとの見方がくすぶり、機械株など景気敏感株にも売りが出た。
4月の米雇用統計を受けて米利上げ観測が後退し、米長期金利の上昇が一服した。日米金利差が縮小して円高・ドル安が進み、日本企業の輸出採算が悪化するとの思惑で株価指数先物売りに押され、一時2万2350円91銭(前営業日比121円87銭安)まで下落し、前引けにかけて安値圏でもみ合った。
後場は、買いが先行した。円相場が対ドルで伸び悩むとともに日銀のETF買い期待を支えに持ち直し、大引け間際には再度プラス圏入りする場面もあった。
JPX日経インデックス400は3営業日ぶりに反発した。終値は前営業日比3.69ポイント高の1万5668.45だった。
東証株価指数(TOPIX)は3営業日ぶりに反発し、1.66ポイント高の1773.18で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆3643億円。売買高は14億7596万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は771、値上がりは1212、変わらずは100銘柄だった。
業種別株価指数(33業種)は、証券・商品先物取引業、保険業、海運業などが下落。電気・ガス業、石油・石炭製品、鉄鋼などが上昇。
個別では、米長期金利の低下で運用環境の改善期待が後退した第一生命HDやT&Dの下げが目立った。コマツや住友商、野村の下落率も大きかった。
ソニーが上昇、東京エレクトロンもしっかり。マネックスグループは大商いで上値を追った。資生堂が高く、第一三共も買いを集めた。
愛眼、ハウスドゥ、アイティフォーがストップ高となったほか、淺沼組、ソフトブレーン、日本エム・ディ・エムも値を飛ばした。
一方、米原油先物相場が3年5カ月ぶりの高値を付け石油資源など鉱業株が上昇。資生堂やキッコマンも上げた。
武田薬品工業が安く、コマツも軟調。キーエンスも値を下げた。JUKIが急落となったほか、日本ライフライン、アイスタイル、アダストリアも大幅下落。アウトソーシングが大きく値を下げ、イビデン、伊藤忠テクノソリューションズなども売られた。
東証2部株価指数は前営業日比21.41ポイント高の7105.24ポイントと3日続伸した。
出来高1億2174万株。値上がり銘柄数は266、値下がり銘柄数は179となった。
個別では、TTK、ジャパンミート、フォーシーズホールディングス、リミックスポイント、東亜石油など12銘柄が年初来高値を更新。ビート・ホールディングス・リミテッド、ぷらっとホーム、ヤマシナ、サイオス、ヨネックスが買われた。
一方、省電舎ホールディングスがストップ安。本州化学工業、ピーエイ、RVH、ニッチツ、フジオーゼックスなど8銘柄は年初来安値を更新。ジーエルサイエンス、アイケイ、D.A.コンソーシアムホールディングス、日本製罐、カワサキが売られた。