1990年8月8日以来およそ30年5カ月ぶりの高値を更新した。
前日の欧米株市場が総じて軟調で利益確定の売りが先行する形で始まった。米国株市場では、トランプ米大統領が暴動を扇動したとして大統領を罷免しようとする動きが出ており、政局不安が嫌気されている。ナスダック市場の下落圧力が強く、東京株式市場もその影響を受けた。前週後半の2日間で日経平均は1000円を超える上昇をみせ、2万8000円台を回復していたこともあり、高値警戒感も意識されていた。
ただ、下値では押し目買い意欲が旺盛で前場中ごろにプラス転換、上値は重かったものの後場も売り物をこなし、結局日経平均は前週末終値を上回って着地した。
日本の取引時間中に米株価指数先物が堅調に推移したことも相場を支えた。
一方、菅義偉首相が関西3府県(大阪、京都、兵庫)にも緊急事態宣言の対象を拡大すると表明するなど懸念材料は多い。日経平均は7日と8日の2営業日で1000円を超える急上昇で記録的な高値となっており利益確定売りも出て上値は重かった。
JPX日経インデックス400は続伸。終値は前週末比26.31ポイント高の1万6850.49だった。東証株価指数(TOPIX)は続伸し、3.00ポイント高の1857.94で終えた。
東証1部の売買代金は概算で2兆8947億円。売買高は13億3547万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1076と、全体の約5割を占めた。値下がりは1038銘柄、変わらずは72銘柄だった。