前日の米株式市場では、NYダウが643ドル安と続落。26日に予定されているジャクソンホール会議での講演でパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長がタカ派的な姿勢が打ち出すことが警戒された。米長期金利が3%台に上昇するなか、インフレ懸念が浮上した。
この流れを受け、東京株式市場は軟調展開。半導体関連などのハイテク値がさ株を中心に売りが膨らみ、日経平均は一時400円近い下落となる場面があった。市場には、ジャクソンホール会議を前に様子見姿勢も強く、売り一巡後は大引けにかけ一進一退が続いた。
欧州市場でも天然ガス高騰による物価高や欧州中央銀行(ECB)による金融引き締め継続の観測が株価の重荷となった。東京市場でも欧米景気の悪化への警戒から、景気敏感株などの売りにつながった。
日本株でも金利上昇で割高感が意識されやすいグロース株の売りにつながった。
一方、内需関連の一角には買いが入った。政府が入国や帰国の際に海外での新型コロナウイルス検査を条件付きで不要とするなど、水際対策の緩和を検討していると伝わった。1日当たりの入国者数の上限引き上げの観測もあって、三越伊勢丹をはじめとする百貨店株やANAHD、JR東海などの買いを誘った。
東証株価指数(TOPIX)は続落した。終値は前日比21.15ポイント(1.06%)安の1971.44だった。