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【大引け概況】
17日の日経平均株価は5営業日ぶりに反落し、前日比119円79銭安の2万9688円33銭で終えた。
 
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前日の米国株市場でNYダウやナスダック総合指数など主要株指数が揃って堅調だったこともあって、寄り付きは買いが先行したが、その後は一方通行で売りに押される展開となり日経平均は前日終値を下回る水準での推移を余儀なくされた。前日までの4営業日で700円ほど上昇した後とあって、幅広い銘柄に利益確定の売りが出た。
 
米長期金利の上昇を背景に外国為替市場で円相場は4年8カ月ぶりの円安・ドル高水準まで下落した。輸出関連銘柄の一部では支援材料として意識された半面、原材料などの輸入コストの増加が業績の悪化につながるとの懸念から、鉄鋼やガラス土石製品、パルプ・紙など素材関連や空運の売りにつながった。
しかし、一方で輸入コストの上昇が企業業績に与える影響などが上値を押さえる要因となった。
 
午前に発表された9月の機械受注統計では、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比で0.0%減だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値(1.8%増)を下回り、機械など設備投資関連の一部が下げた。アジア株式市場では香港のハンセン指数が軟調に推移し、国内の投資家心理を冷やした面もある。日経平均の下げ幅は180円を超える場面があった。
 
市場からは「日経平均3万円は近いようで遠い。米国株高頼みで、国内は材料がなく方向感が出にくい。当面は一進一退とみられるが、いずれは上抜けか下抜けかどちらかの動きが出るだろう」との声が聞かれた。
 
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)はともに5営業日ぶりに反落。TOPIXは前日比12.49ポイント(安の2038.34で終えた。
 
東証1部の売買代金は概算で2兆7424億円。売買高は11億7339万株だった。東証1部の値下がり銘柄数は1706と、全体の約8割弱を占めた。値上がりは410、変わらずは67だった。
 
 


業種別株価指数(33業種)は空運業、サービス業、水産・農林業などが下落。上昇は鉱業、精密機器、海運業などだった。
 
個別では、リクルートホールディングスが大きく値を下げたほか、任天堂も軟調、ファーストリテイリングも売られた。富士通、日立製作所などが安く、ダイキンとKDDIも売られた。テモナが急落、日本エアーテック、シンプレクス・ホールディングスなども大幅安。大平洋金属、トリドールホールディングスも下落した。
 
半面、断トツの売買代金をこなしたレーザーテックが1600円を超える大幅高、東京エレクトロン、アドバンテストも上昇した。キーエンスがしっかり、日東電、INPEX、スズキも買われた。クロスキャットが値を飛ばし、アトラエも大幅高。トレックス・セミコンダクター、ダブル・スコープ、長野計器も買われた。
 
東証2部株価指数は前日比21.14ポイント安の7694.15ポイントと6日ぶり反落。
出来高2億8250万株。値上がり銘柄数は151、値下がり銘柄数は249となった。
 
個別では、エスビー食品、ストリーム、北日本紡績、日創プロニティ、朝日印刷など15銘柄が年初来安値を更新。理経、シャルレ、スーパーバッグ、東京衡機、カクヤスグループが売られた。
 
 一方、セコニックがストップ高。クリヤマホールディングス、メタルアート、タカトリ、テラプローブ、南海プライウッドなど7銘柄は年初来高値を更新。ゼット、FDK、マーチャント・バンカーズ、日本エコシステム、鉄人化計画が買われた。