きょうの東京株式市場はリスク選好の地合いが継続した。前週末の欧州株市場が高安まちまちだったほか、米国株市場ではハイテク株は軟調な銘柄が目立つ一方、ディフェンシブストッックが買われたことで全体相場が押し上げられ、NYダウは300ドルあまりの上昇をみせた。これを受けて東京株式市場でも主力銘柄を中心に幅広く買いが優勢となった。ただ、前日発表された米ISM製造業景況感指数が低調な内容で、米景気の先行きに懸念が広がったことで東京株式市場でも日経平均の上値は重く、2万8000円台前半で戻り売りに頭を押さえられる展開を強いられた。
米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した3月の米製造業景況感指数は好不況の境目である50を5カ月連続で下回り、米景気懸念が強まった。米市場では製薬など景気に左右されにくいディフェンシブ株が買われ、東京株式市場でも中外薬、アステラスなど医薬品に買いが向かった。3日にニューヨーク原油先物相場が大幅上昇し、資源関連株の買いを誘った。前日まで軟調だった海運株の上昇も目立った。
一方、今週に決算発表を控える安川電が下げ、アドテストやファナックも軟調だった。鉄鋼株も安い。日経平均は午後に入ると2万8200円台で膠着感を強めた。
東証株価指数(TOPIX)は3日続伸し、前日比5.08ポイント(0.25%)高の2022.76で終えた。
東証プライムの売買代金は概算で2兆8866億円。売買高は11億6147万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は889と、全体の48%だった。値下がりは853、変わらずは93だった。