2万9000円台に回復したのは3日以来。
米追加経済対策の成立期待や外国為替市場での円安・ドル高進行による企業業績の改善期待から、投資家心理が上向いた。日本時間同日の米株価指数先物が堅調に推移したことも追い風になった。
前場の日経平均株価は、前日終値を挟んでもみ合い、2万8600円付近まで下落した。後場に入ると、米株価指数先物高や中国株の底堅い値動きが好感されて一段高となり、2万9000円を回復した。市場では「国内機関投資家の買いが入った」との指摘が出ていた。今週は売買代金の水準が前週よりも高くなり、割安感のある銘柄を買う動きが目立っていた。
米議会上院が6日に可決した追加経済対策が下院で再審議され、今週中にも成立する見通しが出てきた。米経済の回復がさらに加速するとの見方が強まり、輸送用機器や鉄鋼、不動産などのバリュー(割安)とされる景気敏感株に買いが入った。後場には一部メディアが「中国本土株安を緩和するために中国の政府系ファンドが介入したようだ」と伝えたことを背景に株式投資への安心感が高まり、上げ幅は一時300円を超えた。
JPX日経インデックス400は反発し、終値は前日比212.05ポイント高の17326.24だった。東証株価指数(TOPIX)も反発し、24.10ポイント高の1917.68で終えた。
東証1部の売買代金は概算で3兆2706億円。売買高は16億2114万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1848と、全体の約8割を占めた。値下がりは302、変わらずは44だった。