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【大引け概況】


16日の日経平均株価は反発し、前日比220円59銭(0.66%)高の3万3706円08銭で終えた。1990年3月以来、およそ33年ぶりの高値を更新した。
 
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前場は一時日経平均株価が300円近く下落するなど軟調だった。岸田文雄首相が15日に「今国会での衆院解散は考えていない」と発言したことから、総選挙による株高の思惑が剥落したことも嫌気された。

しかし、午前11時40分過ぎに日銀が金融緩和政策を維持することを発表。これを受け、買い基調が強まり日経平均株価は後場に入り一転プラス圏に浮上した。引けにかけ上昇幅は拡大し14日の終値ベース高値(3万3502円42銭)を更新した。3万3700円台に乗せるのは1990年3月以来、33年ぶりのこと。ソフトバンクグループやファーストリテイリング、アドバンテストといった値がさ株が上昇し、日経平均株価を押し上げた。
 
日銀が緩和策の維持を決めたことを受け、朝方下げていた日経平均は後場に入って急速に切り返した。外国為替市場で1ドル=140円台後半まで円相場が伸び悩むなか、海外投資家とみられる買いが続き、日経平均はこの日の高値近辺で終えた。業種別では空運や医薬品、化学が高かった。総合商社株も軒並み高く、三菱商や三井物は年初来高値を更新した。
 
前日のNYダウ工業株30種平均が年初来高値を更新。14日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過して米国株は堅調に推移しており、日本株の支えとなった。
 
日経平均は朝方に300円ほど下落する場面もあった。岸田文雄首相は15日、今国会での衆院解散は「考えていない」と発言した。日本株は「選挙=株高」との経験則から上げていた面もあり、目先の利益を確定する売りが先行した。
 

 


東証株価指数(TOPIX)も反発し、6.39ポイント(0.28%)高の2300.36と約33年ぶりの高値で終えた。東証プライムの売買代金は概算で5兆5600億円。売買高は20億1592万株だった。東証プライムの値上がり銘柄数は1118銘柄、値下がりは668銘柄、横ばいは48銘柄だった。
 
業種別株価指数(33業種)では空運業、鉱業、医薬品の上昇が目立った。下落は海運業、陸運業など。
 
個別では、資生堂、キヤノン、ニコンが上昇。オリンパス、エムスリー、中外薬も高かった。
エイチ・アイ・エス、パーク24など一昨日決算を発表したばかりの銘柄が買われ、前日ストップ高比例配分となったMSOLは本日もストップ高まで買われた。自社株買いを発表したキヤノンとニーズウェルが大幅高となり、レーティングが引き上げられたレゾナックHDも上昇。生成AI関連として、さくらインターネット、Appierなどが急伸したほか、チェンジHD、シンプレクスHD、サイボウズなど中小型グロース株の上昇が目立った。
 
 
半面、トヨタ自動車やソニーグループが安く、三菱UFJフィナンシャル・グループや三井住友フィナンシャルグループ、みずほフィナンシャルグループといったメガバンクが軟調。楽天グループやHOYAが売られ、積水ハウスや三菱重工業が値を下げた。東急、シャープ、日揮HDは安かった。