前日までの8日間で2700円超下げていたため、主力株を中心に自律反発狙いの買いが優勢だった。このところの投資家心理を冷やしていた米長期金利の上昇や原油高の一服も追い風だった。上げ幅が450円を超え、節目の2万8000円を上回る場面があった。
足元で世界的に広がっていた過度なリスク回避の動きが和らぎ、日本時間7日の取引で米株価指数先物が上昇したほか、香港や台湾の主要株価指数も上昇した。
しかし、後場は前引けから100円近く水準を切り下げて始まると、上げ幅を縮小。下げに転じるほど弱い動きとはならなかったが、後場の安値圏で取引を終えており、ローソク足では上に長いヒゲをつけた。前引け時点で3%近く上昇していたマザーズ指数も上げ幅を縮小。TOPIXに関しては後場の失速でマイナス圏に沈んだ。
東証1部の値上がり銘柄数は839で全体の4割弱にとどまり、値下がり銘柄数の1249を下回った。変わらずは95銘柄。
ファストリ、東エレクといった日経平均への寄与度が高い銘柄の上昇が目立ち、これまで日経平均先物を売っていた投資家の買い戻しで相場が押し上げた面もあった。先物の買い戻しが一巡すると戻り売りに押され、日経平均は上げ幅を縮めた。
日経平均が反発する一方、JPX日経インデックス400、東証株価指数(TOPIX)はともに9日続落した。TOPIXは2.29ポイント安の1939.62で終えた。TOPIXの9日続落は2012年7月以来、およそ9年3カ月ぶり。
市場では「連騰と続落の幅と日数が長かっただけに、今後1週間程度は落ち着きどころを探る動きとなることも予想される」との見方があった。
東証1部の売買代金は概算で2兆9449億円。9月22日以来、2週間ぶりに3兆円を割り込んだ。売買高は13億3087万株だった。