
きょうの東京株式市場は広範囲に利食われる地合いとなった。前日の欧州株市場が全面安に売られたほか、米国株市場でもNYダウが反落しナスダック総合株価指数は相対的に強い動きをみせたものの、小幅ながら7日ぶり反落。上昇一服ムードが漂うなか、東京株式市場でもリスク回避姿勢が強まった。
日本時間あす未明に判明するFOMCの結果やパウエルFRB議長の記者会見を前に、積極的に買い向かう動きは見られなかった。ただ、日経平均は一部の指数寄与度の高い銘柄が上昇したことで、前引け時点ではプラス圏で着地していた。米株市場では半導体関連株の強さが目立ち、これが東京株式市場でも同関連株への買いを引き寄せる呼び水となっている。もっとも個別株は下げる銘柄が多く、プライム市場全体の78%の銘柄が安くなった。
前日のNYダウ工業株30種平均など主要株価指数が下落した。米株式相場が最高値圏で推移するなか、主力株の一角に持ち高調整の売りが出た。同じく最高値圏で推移する日本株にも、ソフトバンクグループ(SBG)やアドテストなど最近まで買われていたAI関連株を中心に利益確定や持ち高調整の売りが広がった。
外国為替市場で前日夕に比べて円高・ドル安が進んだことも輸出関連を中心に重荷となった。下げ幅は一時200円を超えた。
上昇に転じる場面もあった。前日の米株式市場で主要な半導体関連銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が連日で最高値を更新し、国内の関連銘柄にも買いが波及した。出遅れが指摘された東エレクやディスコを中心に買いが入り、指数を押し上げた。午後に入ると、日本時間18日未明に結果が判明する米連邦公開市場委員会(FOMC)を前に積極的な売買を手控える動きが広がった。
注目の集まるFOMCでは0.25%の利下げはすでに織り込み済みで、0.5%の利下げも織り込む動きが出ていた。FRB姿勢が期待するほどハト派ではなかった場合には、高値圏にある日米株価はいったん材料出尽くし感から調整局面を迎える可能性がありそうだ。ただ、日本株の先高期待感は根強く、株価水準が切り下がれば押し目を拾う動きもみられよう。