前日の米市場の取引終了後にエヌビディアが決算を発表。市場予想を上回る好内容が評価され、時間外取引で同社株は一時7%高と急伸した。このエヌビディア効果で、東京株式市場では半導体関連株が軒並み高となった。
東エレクやアドテスト、ソフトバンクグループ(SBG)の上昇が目立ち、日経平均を押し上げた。
朝高後には一時上昇幅を縮小する場面もあったが、売り一巡後は買い直された。米株価指数先物の上昇も好感され、後場に入り上昇幅は拡大し、日経平均株価は3営業日ぶりに3万9000円台に乗せた。
半導体や電子部品株が値を上げたほか、機械や精密株が高い。商社や不動産、石油株などが軟調だった。
日経平均は午後に上げ幅を拡大し、3万9129円まで上昇する場面があった。株価指数先物に短期筋の買いが入った。エヌビディアの想定以上の好業績を受けて、決算発表前に持ち高を減らしていた投資家が再び買いを入れたとの見方もあった。日銀は定例の国債買い入れオペ(公開市場操作)で購入予定額を全ての年限で前回から維持し、日銀の金融政策の正常化観測がいったん和らいだことも支えとなった。
前回の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨は、4月の消費者物価指数(CPI)発表前の議論なだけに、引き続き、米国のインフレ動向や最初の利下げ時期が市場の焦点であり、米国の物価や雇用動向の見極めが重要となるだろう。来週には米金融当局が金融政策を判断する上で重視する個人消費支出(PCE)物価指数が発表されるだけに、インフレの落ち着きが確認されれば、日米株式市場に追い風となり得ると考えられるだけに注目されそうだ。