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【大引け概況】


2日の日経平均株価は小幅に反落し、前営業日比29円37銭(0.11%)安の2万6818円53銭で終えた。
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きょうの朝方は売り買いが拮抗した状態でスタートし、日経平均は寄り後一瞬高くなったが、その後は下値を探る展開に。しかし、後場に入ると大口の買いが入り、再びプラス圏に切り返した。取引終盤に手仕舞い売りが出て小幅ながら前週の終値を下回って引けた。
 
米国株市場では前週末にNYダウ、ナスダック総合株価指数ともに急落、これを受けて東京株式市場も買い手控えムードが強まったが、好決算を発表した銘柄などを中心に買いが入り全体相場を支えた。一部売りがかさんでいた銘柄には空売りのショートカバーが入り、決算発表通過を契機に大きく株価水準を切り上げるケースも散見された。あすから2日間の日程で行われるFOMCを目前に、売り買いともに積極的にポジションを高める動きは見られなかったが、大型連休の谷間にもかかわらず売買代金は3兆円近くに達した。
 
発表が本格化した決算を手がかりにした個別物色もみられ、堅調な業績見通しを示した銘柄には買いが入った。
 
「東京市場は大型連休の谷間にあたるうえ、FOMCも控えていて投資家は手を出しづらい」との声は多かった。
新型コロナウイルス対策としての都市封鎖(ロックダウン)を受けた中国の景気減速に加え、ウクライナ情勢も重荷だ。ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアとの停戦協議について29日、「終わる恐れが高い」との認識を示した。
 
一方で下値は限定的だった。前営業日の4月28日に決算発表の前半のピークを迎えており、堅調な業績見通しや自社株買いなどを発表した銘柄には朝方から買いが入った。村田製やアルプスアル、日立や富士通といった主力株が大幅に上昇。日米の金融政策の方向性の違いから、歴史的な円安水準が続くとの見方も輸出関連株の支えになった。
 
東証株価指数(TOPIX)は小反落し、終値は前営業日比1.27ポイント(0.07%)安の1898.35で終えた。
 
東証プライムの売買代金は概算で2兆9582億円。売買高は11億9420万株だった。東証プライムの値下がり銘柄数は830、値上がりは949、変わらずは59だった。

 

 
市場からは「好決算ものが買われ、夜間取引の米株先物の堅調推移もサポートした。FOMCは織り込みが進み、売り込みにくい状況だが、その結果を受けて米国マーケットがどう動くは不透明であり、軽々に判断できない」との声が聞かれた。
 
業種別株価指数(全33業種)では、その他製品、建設業、サービス業などが下落した。上昇は海運業、空運業、ガラス・土石製品など。
 
個別では、東京エレクトロンが軟調だったほか、任天堂の下げも目立った。キーエンスが軟調、オリエンタルランドが値を下げ、Zホールディングスは大幅安となった。日本M&Aセンターホールディングス、PHCホールディングスが急落、明和産業も大きく水準を切り下げた。ラクス、アンリツ、東ガス、大ガスが売られた。ダイキンやファナックも安い。
 
半面、日本郵船をはじめ海運株が軒並み上昇したほか、売買代金首位となったレーザーテックも買いが優勢だった。村田製作所が大きく買われ、富士通、日立製作所、京成、ANAHDが上昇した。ブイキューブが値幅上限いっぱいまで買われたほか、北國フィナンシャルホールディングスも一時ストップ高となり、大引けは若干緩んだものの値上がり率トップとなった。