前日の米株式市場で金融株が上昇した流れを受け、銀行をはじめとする金融株が上昇した。鉄鋼や海運などほかの出遅れ株にも波及し、株価指数を押し上げた。一方、半導体関連などハイテク株は売りが続いた。
朝方発表の10月の鉱工業生産指数で「電子部品・デバイス工業」の生産指数が前月比で低下したことから、前場は安い場面が目立った。
日銀のETF買いが入るとの思惑から、後半になって全般は上げ足を拡大する格好となった。銀行、証券、保険などの金融株や、海運、鉄鋼株など市況関連が上昇した。
東証1部の売買代金は概算で4兆5393億円と、9日以来およそ3週間ぶりに4兆円を上回った。米MSCIが算出する株価指数の組み入れ銘柄入れ替えに伴う売買が膨らんだ。
売買高は24億4557万株だった。東証1部の値上がり銘柄数は1070、値下がりは878、変わらずは89銘柄だった。
JPX日経インデックス400は続伸し、前日比51.51ポイント高の1万5876.76だった。
東証株価指数(TOPIX)も続伸し、5.93ポイント高の1792.08で終えた。
個別では、テーマパークへの大型投資が報じられたOLCが上昇し、年初来高値を更新した。三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャルグループなどメガバンクが堅調、Sコンコルディや野村、SOMPOが買われた。イオンやファストリも上げた。
ジーンズメイトがストップ高となり、日清紡ホールディングスも大幅高。冨士ダイスが値を飛ばしたほか、ディー・エル・イー、巴コーポレーション<も大きく上昇した。
一方、日電産やキーエンスなどハイテク株が売られた。SMCやソフトバンクが下落。ソニーや任天堂も下げた。安川電機が大幅安、日本電産も値を下げた。市光工業が急落、レーザーテック、日本マイクロニクスなども安い。ダイヘンも売りに押された。
東証2部株価指数は前日比40.33ポイント安の6796.66ポイントと反落した。
値上がり銘柄数は212、値下がり銘柄数は261となった。
個別では、ネポンがストップ安。大運、ショクブンは年初来安値を更新。アサヒ衛陶、日本抵抗器製作所、児玉化学工業、オリエンタルチエン工業、杉村倉庫が売られた。
一方、正興電機製作所がストップ高。富士ピー・エス、アルトナー、北海道コカ・コーラボトリング、情報企画、田岡化学工業など23銘柄は年初来高値を更新。日本坩堝、大興電子通信、ベリテ、トリニティ工業、天昇電気工業が買われた。